オリックス2位指名「“ドラ1級”高校生サウスポー」

【オリックス　2022年ひとりドラフト指名選手】

1位　吉野光樹　24歳　投手　トヨタ自動車　176cm78kg　右投右打
2位　森下瑠大　18歳　投手　京都国際高　180cm75kg　左投左打
3位　山田健太　22歳　二塁手　立教大　183cm87kg  右投右打
4位　山浅龍之介　18歳　捕手　聖光学院高　175cm82kg  右投左打
5位　藤井健平　24歳　外野手　NTT西日本　175cm75kg　左投左打
6位　三塚琉生　18歳　外野手　桐生一高　182cm92kg　左投左打

（※なお、オリックスは白鴎大・曽谷龍平投手の1位指名を公表しています）

【オリックス　総評】

　一時は、またしてもソフトバンクか……と思われたペナントレースだったが、その終盤に見せてくれたオリックスの「ド根性」。

　10月14日、福良淳一GMが表明した「1位・曽谷龍平（白鴎大）」は、宮城大弥、田嶋大樹に続く左腕が心細い現状を鑑みれば、当然の推移ともいえる。もっとも、抜群の素質を秘める大型左腕・山崎福也の「覚醒」でもあったら、人選はまた変わっていたのかもしれないが……。

　当「ひとりドラフト」でのオリックスは、1位・吉野光樹（トヨタ自動車）で攻める。大学（上武大）でもドラフト候補だったがトヨタ自動車に進み、その2年目からエース格で大奮投……と、ここまでのプロセスは、広島カープの守護神・栗林良吏と全く同じ。

　コンスタントに145キロ前後をマークできる馬力を基調にして、速球の強烈なバックスピン。球質の良さは一級品だ。右打者の内角をえぐるような「シュート系」が、打者打ち気のカウントほど効いてくる。

　大学前半まで故障がちだった不完全燃焼のうっぷんを、この時とばかり実戦にぶつけるような投げっぷり。もちろん、先発でもリリーフでも即戦力だ。24歳でも、今が伸び盛りと見ている。

　2位・森下瑠大（京都国際高）はフィジカルが順調だったら、「1位」で消えていてもぜんぜんおかしくないサウスポーの快腕。しかも「勝負根性」も一級品だ。

　140キロ前半でもホームベース上で強さ抜群の速球に、スライダー、ツーシーム、スプリット。変化も鋭いが、特にピンチの場面での精度の上がり方が、すでにして「プロ」だ。

　この選手が、もし外野手で打者専念だったとしても、間違いなく上位候補。ジャストミート能力、とっさに芯で捉える技術に長打力……兼ね備える能力が多い。肩の故障や体調不良はあったが、1位の資格も十分の「隠し玉」ともいえるような存在だ。

“ちょっとさみしい”3位指名

　宗佑磨三塁手、紅林弘太郎遊撃手が2季連続リーグ制覇の2シーズンで、ほぼレギュラーを全うして、「三遊間」は目鼻がついてきた。

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