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「CLレアル戦で光った旗手怜央とセルティック勢を」「戦術三笘が…」欧州在住カメラマンが“W杯26人選考前の苦闘”に感じたこと
posted2022/10/01 11:02
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
9月27日、ドイツ・デュッセルドルフ。
W杯メンバー発表前では最後の試合となった日本代表欧州遠征2戦目、対エクアドル戦撮影に赴いた(※撮影の様子は【新着写真】からご覧になれます)。
エクアドルのホームのような空間の中での苦戦
前日会見で森保一監督は、一定の評価を残した対アメリカ戦からスタメンを総入れ替えすることを明言。
はたしてキックオフ直前のピッチでは、第1戦、途中出場からゴールを奪うなど活躍を見せた三笘薫に加え、堂安や出番のなかった南野拓実、柴崎岳らがスターティングイレブンとしてアップに励んだ。またベンチ外となった前田大然が、シュート練習をサポートする姿もみられた。
キックオフ13時55分の直前、両チーム選手が入場し、国歌斉唱、整列写真が撮影された。
ベンチ前には、対アメリカ戦先発の鎌田大地、伊東純也、久保建英などが並ぶ。この日の天気は雨、開閉式屋根を有するデュッセルドルフアレーナの天井は固く閉ざされた。ピッチ上の気温は15.4度ほどと、プレーには最適な気温だったが、ピッチコンディションの悪さは気になった。
また会場のあるデュッセルドルフは欧州随一、多くの日本人が居住する街だが、会場には多くのエクアドルファンが駆けつけ、エクアドルホームの様相を呈した。
試合は開始直後から、三笘が左サイドをドリブルで積極的に仕掛ける。逆サイドからも堂安が攻撃の切り口を探す。フォーメーションはアメリカ戦同様4-2-3-1で、ワントップに古橋亨梧が入り、トップ下には南野が入った。
しかし、その古橋と南野が仕掛ける前線からのプレスがハマらない。相手ボランチ20番ジェクソン・メンデスが、センターバックの間に入り数的優位を保つと、日本のプレスを剥がして悠々とボールを前進させていった。
アメリカ戦では、相手2センターバックに前田、鎌田の仕掛ける前プレスが有用だったが、システムの違う相手(攻撃時に2CB→3CBに変化)に対し、全く同じアクションを起こし、空回りした印象だ。
エクアドルの猛攻の中で奮闘したシュミット
エクアドルの攻撃時間が長くなる中、日本の守備ラインからは力強くマークにつく伊藤、長友佑都らの姿をカメラ越しに追いかけたが、そこはブラジルやアルゼンチンと対等にW杯南米予選を渡り合って出場権を獲得している相手だけに、力でねじ伏せるようなことはできず、エクアドルの猛攻を受けることとなった。
その中で唯一気を吐いたのは、守護神シュミット・ダニエルだった。