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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「じつはセルティック移籍は1回断った」前田大然24歳が明かす、“恩師”ポステコグルー監督からのZoom「ダイゼン、本当に来ないか?」
posted2022/07/24 11:03
text by
栗原正夫Masao Kurihara
photograph by
AFLO
6月6日のブラジル戦の試合終盤、左サイドの三笘薫(ブライトン)から中央へ斜めの縦パスが入ると、最終ラインに構えていたチアゴ・シウバとマルキーニョスの間を縫うように前田大然(セルティック)は猛ダッシュで前進した。間一髪でチアゴ・シウバがGKアリソンへ繋ぎ、決定機には至らなかったが、次の瞬間も前田はアリソンのファーストタッチが僅かにズレたところを見逃さずに詰め、王者ブラジルを慌てさせた。
坊主頭とヒゲがトレードマーク。50メートル5秒8の快足と抜群のスタミナを武器に、前線を走り回るのが前田の売りであり、スタイルだ。
「3月は個人的な事情で“辞退”していたので…」
11月開幕のカタールW杯で日本代表が歴代優勝国のドイツやスペインと対戦することを考えると、前田の圧倒的なスピードこそ攻守の助けになってくれそうな予感がある。
6月の4連戦では、W杯最終予選終盤まで不動だった大迫勇也(神戸)がコンディション不良でメンバーから外れる。しかし前田は、浅野拓磨(ボーフム)、古橋亨梧(セルティック)、上田綺世(サークル・ブルージュ)とともにCFで起用されたものの、4人のなかで唯一スタメン出場がなかった。
代表活動後は奥さんと2人の子供と旅行に出掛けるなど束の間のオフを楽しんだそうだが、W杯前最後の長期合宿とみられる6月シリーズを終えたいま、前田は代表での立ち位置についてどう捉えているのだろうか。
「3月のW杯予選はメンバーに選ばれながら個人的な事情で“辞退”していたので、6月の4試合は自分のなかでも大事だと思っていました。初戦のパラグアイ戦で決定機をミスするなどやらかしてしまいましたけど、ガーナ戦では代表初ゴールを取れました。満足はしていないですが、最低限の仕事はできたかなと。欲をいえばスタメンで出たかったですが、現状では『途中出場で何ができるか』ということを求められているのは理解しています。起用に関しては森保監督が決めることですし、自分のなかでは割り切って与えられた仕事をやるだけかなと思っています」
「代表で誰と仲がいい? 大地くんとか…」
最終予選はホームで行われた中国とサウジアラビアの2試合に途中出場したのみ。大一番となった3月のオーストラリア戦も欠場しただけに日本がW杯出場を決めたことについて、実感はないという。