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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「現時点で久保建英と伊東純也の違いだね」「皮肉にもなぜ彼らが控えか…」辛口の三都主アレサンドロが斬る“日本代表の序列差”
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byJMPA
posted2022/04/06 11:02
ベトナム戦に先発出場した久保建英。トップ下に入って伊東純也とともにプレーする時間もあったが……
「そう。つまり、この試合で新たな戦力は発掘できなかった。出場した選手にとってもそうだし、何よりチームにとって残念な試合だった」
――後半、森保監督は伊東、南野(拓実)、守田(英正)、田中(碧)というレギュラーを投入して逆転を狙いましたが、90分を通して1点しか取れませんでした。これはなぜでしょう?
「いつものメンバーが入って連動性が生まれ、多くのチャンスが生まれた。チームとしては、前半よりはるかに良かった。でも、フットボールでは流れが重要。前半に良い流れが作れなかったのが選手の気持ちに影響を与え、それがミスを誘発した部分があったと思う」
特に期待する選手2人の名前は?
――これからW杯まで7カ月半。出場メンバーが決まるまで半年程度です。
「アジア予選を通じて、中盤が遠藤(航)、守田、田中の4-3-3のフォーメーションが固まり、現時点ではレギュラー、控え、そのまた控えの立場がかなり明確になっている。
でも、今は控えやそのまた控えの選手も、この序列を崩すつもりで奮起してほしい。そうなると、レギュラーもうかうかしていられず、必死になる。そういう激しい競争が、チームが強くなるためには絶対に必要だからね」
――特に期待する選手は?
「やっぱり上田と久保かな」
――日本は、2018年大会のときよりも強くなっていると思いますか?
「今のチームの最大の強みは、中盤の3人が攻守両面で貢献すること。CBも、控えを含めて能力が高い。攻撃では、右サイドの伊東が絶対的な存在。左サイドは南野と三笘が、CFは大迫(勇也)、浅野(拓磨)、上田らが争っている。すべてのポジションで、選手層が厚くなっているのは間違いない」
――カタールで、悲願のベスト8入りを達成できるでしょうか? ただ、優勝候補にベルギー、ブラジル、フランス、アルゼンチン、イングランド、スペイン、ポルトガル、ドイツなどがいて、これだけで8強が埋まります(※その後行われたW杯組み合わせ抽選会でスペイン、ドイツ、コスタリカvsニュージーランドのプレーオフ勝者の組に)。
「もちろん、ベスト8入りは簡単じゃない。まずはGSを突破しなければ。それには、さっき言ったチーム全体の底上げを実現し、さらに連携を高める必要がある。日本の特長である組織的なプレーとチームワークの良さに高度な個人技を加え、W杯で大暴れしてもらいたいね」
<南米各国記者が見るW杯組み合わせ編に続く>
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