――ルーキーの池田来翔選手の評判も高いですね。

井口　実戦でかなりいい働きをする。チームの中での声の出し方とかも非常に良くて、池田はもしかしたら安田を超える可能性もあるかなという、それぐらいの期待を持っています。

――その他にも和田康士朗外野手ですとか山口航輝外野手、平沢大河内野手にどんな期待を持たれていますか？　

井口　和田に関しては、いまレギュラーを取れる1歩手前ぐらいのところまで来ているかなとは思います。ただ、トータルで彼も体力がまったくない。元々体力のない選手ですし、やはり“気持ちのコンディション”で成績が0か100かの選手なので……その辺をどう使うかというところですかね。

　去年、ちょうどオリンピック期間中（のエキシビジョンマッチ）にずっとレギュラーで出させていたんですけど、その1カ月でもなかなか持たなかった。元々野球を厳しくやってきた選手ではないので、いまは下地をずっと作っている状態です。単発的に行けば、かなりのパフォーマンスを出せますので、そこを我々がしっかり見極めて、スタートの回数を増やしてあげたいなと思っています。

――山口選手については？

井口　今年の山口に関してはファーストのポジションをいま、取りに来ています。彼ももちろん長打力が売りですけど、やっぱり去年みたいに打率が2割しかないとですね……。彼はどちらかというと広角にライナー性の打球を打てるバッター。去年が初めての一軍ですから、そこはいい経験をしたので、今年はどういう入りができるのかなというところですけどね。

野球センスはチームでNo.1

――平沢内野手は新型コロナウイルスに感染して、キャンプで出遅れましたが……。

井口　はい。この2年間、色々なコンディション不良というのもあって、彼は1回も（一軍）上がっていないですしね。今年もキャンプインから勝負させようと思っていたんですけどコロナになってしまってキャンプインで出遅れてしまいました。なんとか立て直して開幕に向けて争って欲しいです

――才能、かなり高いなと思うんだけれども、なかなか抜けきらないというか……。

井口　いろいろな意味で、バッティングとかもそうですけど、自己分析があまりできていないかなというのは思います。やはり自分の高校時代のいいイメージを追いかけている部分がある。彼がプロで生き残るために、どうしたら一軍に上がれるのか、どうやったら成績を残せるか……。その状況で自分のいい頃のイメージを追い求めている。

　秋のキャンプで彼とも、どういう形でやっていくかというのを色々と話をして、かなりいい形になってきていたんです。ようやく横一線のスタートラインに立てるようなっている。チャンスは必ずあげたいと思っています。ほんとに野球センスはチームの中でもナンバー1なので。そこらへんをどう伸ばしていけるかです

仙台育英時代の平沢大河　©︎Hideki Sugiyama

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　ロッテの最大の魅力は、こうした才能あふれる若手選手と中堅、ベテラン選手のバランスの良さにある。#3ではさらに、井口監督が絶大な期待を寄せるルーキーの話から、いよいよ「頂点を、つかむ。」ために描く、チーム戦略を聞く。

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