ロッテ井口監督がドラ1松川虎生を“城島のような打てる捕手になる”と大絶賛する理由「スカウト陣に感謝」「高卒とは思えない」

　昨年のロッテはシーズン途中に中日から加藤匠馬捕手を補強するなど、捕手陣のやりくりが続いた。ロッテ・井口資仁監督へのロングインタビューの最終回は、優勝のためには必須のその捕手陣の強化と将来を背負って立つ選手になるというドラフト1位ルーキーへの期待、そして勝つために指揮官が描くチーム戦略を聞いた。（全3回の3回目／#1、#2へ）

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――キャッチャーのお話を伺います。色々な考え方があると思うんですけれど、監督ご自身はやはり正捕手を誰か1人に固定したいですか。

井口　いや、そんなことはないですよ。まあまあ理想は固定ですけど、現状ではいまいるキャッチャーをうまく組み合わせながらやっていった方がいいかな、と。色々なピッチャーに対して、色々な引き出しを出せるキャッチャー陣だったりね。どうしても田村（龍弘）だけだと配球が偏ってしまう。だから色々と着手しながら、この何年かは捕手に関してはうまく組み合わせながら相手に配球を絞らせない感じで、やっていかなくちゃいけないのかなと思っています。

――一時期は田村捕手で固定していくのかな、という雰囲気もあったと思います。

井口　そうですね。ただ実際は去年、一昨年とケガをして、1カ月とか穴を空けてしまっている。後を作れていない我々がダメなのかなとか思っていますけど。そこを柿沼（友哉）だったり、中日から来た加藤（匠馬）だったり、若い奴で言えば佐藤（都志也）ですか。その辺をしっかり自信を持って送り出せるようにしたいなと思います。

――佐藤捕手は打撃の魅力もある。

井口　彼なんか、そっちも売りの選手ですから。

――ただやっぱり投手によって組み合わせを考えていく感じにはなる。

井口　今年に関してはそうなると思います。ただ、来年は松川（虎生／こう）が、もしかしたらどっしり座る可能性もありますよ。

ドラ1松川への期待を明かしたロッテ井口監督　©︎Chiba Lotte Marines

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「高卒でこの姿はなかなかいない」

――ほお、それぐらいの期待をかけている。

井口　キャンプ初日から、高校卒1年目というのをまったく感じさせないぐらいどっしりしています。大学卒とか、社会人出身なら分かるんですけど、高卒でこの姿はちょっとなかなかいないですよね。スローイングも肩の強さとかは別として、セカンドスローで必ずストライクゾーンにいきますしね。バッティングも広角に打てます。「こんな選手が高校にいたんだ！」って。うちのスカウト陣には本当に感謝しなくちゃいけないですね。

――高卒のキャッチャーとしては、監督がいままで見た中でもなかなかいないポテンシャルの高さということ。

井口　高いですね。ドラフトのときに、映像でずっと観させてもらっていましたけど、僕は城島（健司捕手、元ソフトバンク）になれる存在だなと思って観ていましたから。バッティングを含めて、色々な意味での柔らかさを感じていた。実際に観てみると、それ以上に凄いかな、と。長打力もありますしね。

――当初は二軍に残して、一軍の沖縄キャンプには連れて行かない予定でしたよね。

井口　そうです。それがあまりに良くて！　良くてというか、いまのキャッチャーを超えているところもあるので！

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