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「彼の言葉が心に刺さったんだ」大活躍マーティンの原点とは? 安田尚憲ら若手の成長にも貢献…すべてはマリーンズのために
posted2021/06/21 11:02
text by
梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph by
Sankei Shimbun
その献身的な姿勢にファンは「神」と崇める。千葉ロッテマリーンズで3年目を迎えるレオネス・マーティン外野手だ。今シーズンは4番だけではなく、攻撃的2番としてチームの勝利に貢献し続けている。
打撃だけではない。野球ファンなら誰でも知っているのが肩。12球団屈指の強肩で何度となくホームで走者を刺し、窮地を救ってきた。もちろんライトがマーティンだから他球団も簡単にはホームを狙えない。
そして、つねに相手の油断、隙を探っている。一つ先の塁を狙う走塁。守備でも簡単には長打を許さない。アグレッシブな守りを見せる。
なかなかお目にかかれないシチュエーションだが、いつだってライトゴロも狙っている。4月13日の仙台でのイーグルス戦ではライト前にヒットを打った辰己涼介外野手がオーバーランをする瞬間を見逃さなかった。レーザービーム発動。すかさず一塁へ返球しアウト。攻撃的な守備で窮地をしのいだ。その貢献度は計り知れない。
「いいチームメートであれ」
そんなマーティンの野球哲学における原点を聞いてみた。するとあるメジャーリーガーの名前が出てきた。
ネルソン・クルーズ外野手。レンジャーズ、マリナーズ時代のチームメートだ。マーティンがキューバからアメリカに渡った1年目の2011年。チームメートとして色々とアドバイスをくれた存在。忘れられない言葉がある。
「なあ、レオネス。いいチームメートであれ。チームを尊重し、チームメートを尊敬しなさい。そしてつねに全力プレーを忘れないように」