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FC東京・森重真人キャプテン再就任「俺らが若いときは、というフレーズは絶対に使わない」“ボス感”半端なかった5年前からの変化
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byF.C.TOKYO
posted2022/02/14 17:01
新たに就任したアルベル監督からキャプテンに任命されたFC東京DF森重真人
2022シーズンのJ1オープニングマッチは“多摩川クラシコ”となった。他カードよりも早い2月18日に2連覇中の絶対王者・川崎フロンターレとアウェーで対戦する。3年前の2019年シーズンと同カードであり、2連覇中の相手というのも同じシチュエーション。この年はスコアレスで終わったものの、シーズン序盤の好スタートを呼び込んでクラブ史上最高位となる2位でシーズンを終えている。
完成形に近づく鬼木フロンターレと対照的に、アルベルトーキョーは始まったばかり。昨季はホーム&アウェーでともに勝てず、フロンターレ優位は動かない。とはいえ森重は心を弾ませる。
「チームとしての完成度は確かにフロンターレのほうが高いことは分かっています。ただ個々の能力で見ていけば負けていないし、11人それぞれのポジションでしっかり戦うことができれば間違いなく勝ち目はある。それにプラスして新しいサッカーでフロンターレに挑めるのも楽しみなところ。たとえ結果がどうあろうとも、どんな手応えを得られるのか、自分たちがどんな感情を持つことになるのか、本当に楽しみでしかない」
きっとキャプテンとしての自分の変化も楽しみにしているに違いない。
このタイミングでキャプテンに復帰した意味――。
クラブが、チームが大きく変化する時期だからこそ、その波に乗って変化できる自分のキャプテン像を見つけられたのではないだろうか。
森重は言う。
「以前にキャプテンをやったころは考えていてもできなかったり、自分自身で精いっぱいというところでできなかったり、自分のサッカー人生を歩んでいくなかで振り返ってみると“こうしたほうが良かったな”と思ったことがありました。そんななか、34歳になってまたキャプテンができる。もう一度表現できる場所が用意されたのはありがたいですよ。過去のいろんな経験を活かせると思います。再びキャプテンになったからには、チームとして結果を出すことにこだわっていきたいと思っています」
ピッチ上もピッチ外も、自分のこともチームのことも。
「ドンと構える」から「バンと動く」へ。
帰ってきたキャプテンの猛烈な働きは、必ずや結果として返ってくるに違いない。
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