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高校サッカーPRESSBACK NUMBER
サッカー漫画家(超弱小校出身)が描く「選手権ヒーロー」 小嶺監督に川口能活や小笠原満男、“セクシー乾と半端ない大迫”のエモさ
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byKiichi Matsumoto/Junsei Chida(illustration)
posted2022/01/10 17:03
第100回選手権の王者となった青森山田の松木玖生。サッカー漫画家の千田先生に心に残るヒーローを描いてもらった
「セクシー」なプレーと激弱サッカー部での思い出
「セクシーフットボール」というニックネームがすごいな、と当時思っていたのですが(笑)、乾貴士選手などが見せるテクニカルなプレーは見てて楽しかったですよね。第84回大会決勝・鹿児島実業戦でのロングサイドチェンジから乾のヒールパス、そこからの崩しは本当に“セクシー”でした。野洲は中学年代と連係したクラブチームがあり、一貫した指導が注目されるようになったという意味でも画期的だったんだなあと。
ここまでは名選手・監督について触れましたが、僕らの「身近な選手権」の記憶についても、ちょっとだけ。
自分が高校の時のサッカー部の合宿所で観た「雪の国立」こと帝京vs東福岡がとても印象的でした。岩手出身だけど「うわー、超寒そう」って思ってましたから。当時、現場で観戦してたと言う知り合いは「国立で遭難するかと思いました」って言ってましたし……。
あと、うちの高校は部員が11人、3年間で公式戦1勝しかしたことない激弱なサッカー部。大舞台であるはずの選手権の予選の出方すらわかってなかったレベルなので、選手権はホント別世界の話でしたね(笑)。なお僕の妻氏に取材してみたところ、隣に住んでいた同級生(小学校の時に転校)が選手権で点を取っていたという……意外とそういう距離感で、それぞれのヒーローはいるのかもしれません。
第100回大会はFC東京内定の松木玖生選手らを擁する青森山田の優勝で幕を閉じました。今後も新たな伝説が生まれる「選手権であってほしい」と願ってます!(構成/茂野聡士)
<ブラジルの人気サッカー番組でも「選手権特集」編に続く>
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。