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“メッシが憧れた天才”アイマールに独占直撃 「指導者で印象深い2人はビエルサと」「今のリオネルは実に知的だ」
text by
セルヒオ・レビンスキー&マリロ・バレラSergio Levinsky & Marirró Varela
photograph byAlexander Hassenstein - FIFA/Getty Images
posted2021/12/22 11:02
アルゼンチンが誇るテクニシャン、アイマールは現代サッカーをどう見ているのか
「幸運にも私たちの国では、素晴らしい才能を持った選手が次々に現れてきます。多くの子供たちが小さな頃から自然とボールを蹴る。そんな文化が根付いているからですね。代表チームには、厳しい競争を勝ち抜いた優れた選手が揃うので、自発的なフットボールを展開したいと考えています。
優れた技術を生かしてボールを握り、攻撃的にゴールを目指す。それは喜びに繋がるものです。私たち指導陣の仕事は、そうした基本的な指針を示し、そこに現代的な要素を付け加えていくことですね」
印象深い教えはビエルサ、そしてベンフィカの……
──現役時代に師事した監督で、指導者のあなたに特に影響を与えた人物はいますか?
「ベンフィカでジョルジ・ジェズス(現ベンフィカ)に受けた指導は、とても印象深いですね。それから、アルゼンチン代表でのマルセロ・ビエルサ(現リーズ)の教えも。練習が細やかで複雑だからこそ、シンプルな言葉で選手にわかりやすく伝える。この2人は、その重要性を教えてくれました。現在、私が一番観ているヨーロッパのチームは、彼らが率いているチームです」
──では指導者として、選手たちにどんなことを伝えていますか?
「私が指導している人のなかには、まだプロではない選手もいますが(U-17代表の監督とA代表のコーチを兼任)、とにかく仕事を楽しむようにと常々言っています。これはフットボールに限らないことですが、情熱を持って取り組めることの方が、最終的に良い結果に繋がることが多いと思います。
また、もし望んだものが手に入らなかったとしても、その道のりを楽しめたほうが良い。私はそう考えます。ただ、そうした姿勢は誰かに教えられて身につくものというよりも、自らの意思によるところが大きい。それでも自分の選手たちには、健康的な日々を送り、自分が愛する職業に没頭できる喜びの尊さを、常々伝えるようにしています」<第2回に続く>
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