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「クボを知ってるか? もちろん。彼ほどの才能を…」“天才MFアイマール”に日本サッカーの長所と久保建英について聞いた

posted2021/12/22 11:03

 
「クボを知ってるか? もちろん。彼ほどの才能を…」“天才MFアイマール”に日本サッカーの長所と久保建英について聞いた <Number Web> photograph by Daisuke Nakashima/Takuya Sugiyama

日本が誇るテクニシャン久保建英について、アルゼンチンの名手であるアイマールに聞いてみた

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セルヒオ・レビンスキー&マリロ・バレラ

セルヒオ・レビンスキー&マリロ・バレラSergio Levinsky & Marirró Varela

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Daisuke Nakashima/Takuya Sugiyama

アルゼンチンの名手と言えば真っ先に思いつくのがメッシ。そのメッシにとって“アイドル”だったことで知られるのが、パブロ・アイマールだ。バレンシアなどで一時代を築いたクラッキは今、アルゼンチン代表でコーチを務めているが、当時と今、日本サッカーへの印象について語ってくれた(翻訳:井川洋一/全3回、#1,#3

──今回は日本のスポーツメディア『NumberWeb』の独占的なインタビューなので、日本のサッカーについても訊きたいと思います。過去30年ほどの間に、日本のサッカーは大きな成長を遂げてきましたが、あなたはどんな印象をお持ちですか?

「残念ながらアルゼンチンにいると、日本代表やJリーグを頻繁に観ることはできませんが、(今年3月に行われた)U-24アルゼンチン代表との2つの親善試合は観ました。そのU-24日本代表からは、戦術と技術の明らかな進歩が窺えました。日本人には高い規律があると聞きますが、長い年月をかけてフットボールに真摯に向き合ってきたのでしょう。何事においても、規律は発展のための重要な基礎となりますから」

──あなたは2002年W杯の時に日本を訪れています。どんな国でしたか?

「残念ながら、W杯に参戦したときは、ほとんどホテル、練習場、スタジアムの行き来だけだったので、ほかにはあまり見られませんでした。チームの結果もよくなかったので(まさかのグループステージ敗退)、2002年の記憶はあまり残っていません。

 ただそれ以外に日本を何度か訪れた際は、毎回、素晴らしい経験になりました。一時期、日本のメーカーのシューズを履いていて、東京と大阪に連れて行ってもらったことがあるのですが、街は刺激的で、人々はとても暖かく迎えてくれました。またいつか必ず訪れたいと思っています」

日本のファンから愛されたスキルの秘密

──現役時代のあなたは、スキルを重んじる日本のファンから、すごく愛されていたようです。そのプレースタイルはどうやって身につけていったのでしょう?

「小さな頃から、外でボールと遊んできたからだと思います。いつも弟と一緒に、実家の庭や駐車場などで、日が暮れるまでボールを追いかけてきましたから。生まれ持ったものもあるかもしれませんが、私は少年時代に長くボールに触れ続けてきたことが大きいと思います。とにかくフットボールが好きで、そればかりやっていたのです。ほかのスポーツや楽器の演奏などにも通じることだと思いますが、技術が一番身につきやすいのは、若い頃ですよね」

──それにしても、アルゼンチンから見て地球の裏側にある日本で人気者になるというのは、どんな気分でしたか?

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