欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「真っ先に思いつくのはジダン。メッシとロナウドは当然で…」 名手アイマールが認める“天才”と“戦術時代”にこそ必要なもの
posted2021/12/22 11:04
text by
セルヒオ・レビンスキー&マリロ・バレラSergio Levinsky & Marirró Varela
photograph by
AFLO
──あなたが現役時代に対戦してもっとも印象的だった選手を、5人挙げてください。
「真っ先に思いつくのは、ジネディーヌ・ジダン。それからブラジルのロナウド、リバウド、ロナウジーニョは、ライバル国の選手ですが、彼らのパフォーマンスにはいつも驚かされていました。もうひとりは同胞の天才、フアン・ロマン・リケルメ。この5人に共通していたのは、実に独創的なプレーでファンやチームメイトだけでなく、相手も魅了していたことです。
タイプ分けするなら、ジダンとリケルメにはエレガンスがあり、ロナウジーニョには瞬間的な超絶技巧がありました。リバウドのアクロバティックなプレーには度肝を抜かれ、ロナウドは超人的なスピードで信じられないプレーを繰り出していました。いずれも、ベースには極めて高いスキルがありました」
メッシとC・ロナウドは外せない、他には……
──では現役のアタッカーで、最高の5人を選ぶなら?
「リオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウドは当然、外せませんね。この2人については、私が多くを述べるまでもないでしょう。どちらも元は1対1に強いウイングでしたが、フィニッシュの能力を極限まで高めて、世界をリードしてきました。またカリム・ベンゼマとロベルト・レバンドフスキも、完成されたストライカーです。どちらも、キャリアを通じて成長を続け、ベテランの域に入った今も歩みを止めていない。
ベンゼマはよりオールラウンドなタイプで、攻撃の組み立てにも的確に参加し、味方へのアシストも多い。レバンドフスキの決定力は高まり続けていて、難しい状況からも難なくネットを揺らしている印象です。最後の1人は、個人的に好きなリヤド・マフレズを推したい。瞬間的なスピードと極上の技術、相手の動きを察知する目と感性。それらを生かして、敵のバランスを崩し、決定的な仕事をする。驚きに満ちたマフレズのプレーを観るのは、私の大きな喜びです」
戦術性が増しても、“良いフットボーラー”の基準は普遍的
──あなたにとって、“良いフットボーラー”の定義は、いつの時代も変わりませんか?