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〈香川真司32歳に〉「どちらかと言うと、幹にならない選手」J2にいた“19歳の天才”を名将たちが見出した日
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2021/03/17 11:02
本日3月17日は香川真司の32回目の誕生日だ
「あまり。半々ぐらいですね。やっぱり、これからが大事。僕はいまJ2でプレーしてますけど、どれだけ自分のプレーを見せていけるか。3日間でもJ1のトップの選手と一緒にできたのは大きいし、技術的にできるところはあったし、動き出しのスピードとかパススピードとか、運動量とかの課題も出たし。1回選ばれて終わるだけじゃ嫌だし、もっと何かをつかんでアピールしていく。そういう気持ちでやっていきます」
「真司はどちらかと言うと、幹にならない選手」
セレッソに戻った香川は、リーグ戦で先発フル出場を続けた。5月には日本代表に正式に招集され、コートジボワール戦で国際Aマッチデビューを飾った。8月の北京五輪でもメンバー入りした。
「真司はどちらかと言うと、幹にならない選手。これは悪い意味じゃないぞ。周りに使われることができて、共存できる選手ってことだ。そのうえで、違いを作れる。日本では珍しいタイプなんだよ」
反町がそう話した11年3月当時、香川はブンデスリーガのボルシア・ドルトムントの一員となっていた。アルベルト・ザッケローニに指揮権が移った日本代表では、背番号10を託された。
ヨーロッパでのキャリアは11シーズン目へ
19歳になったばかりのタイミングで日本代表の岡田監督に見出され、U-23日本代表の反町監督にも登用されていったタレントも、3月17日で32歳となった。ヨーロッパでのキャリアは11シーズン目を数え、1月末からはギリシャの名門PAOKの一員となっている。
テクニックに錆びついたところはなく、経験値は格段に高まっている。だとすれば、のちに大きな意味を持つことになる試合を、ここから先のキャリアでも作ってもおかしくはない。