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南野拓実サウサンプトン電撃移籍の真相 現地識者も指揮官も「Win-Win」「助けになる」と喜ぶワケ【英国発】
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2021/02/06 17:01
リバプールのクロップ監督は買い取りオプション付きを拒否したという。サウサンプトンに行くことになったが、南野拓実への期待値は今も高い
カウリー氏の言うように、戦術面でサウサンプトンとリバプールの親和性は高い。サウサンプトンのプレースタイルは「ハイライン&ハイプレス」のアグレッシブなサッカー。前線の高い位置から激しくプレスをかけるスタイルは、リバプールのクロップ監督の志向と重なる。
もっと言えば、南野の前所属先であるレッドブル・ザルツブルク、ラルフ・ハーゼンヒュットル監督の前所属先でザルツブルクと姉妹クラブのRBライプツィヒともつながる。南野にとって、サウサンプトンは理想的な移籍先だろう。
ハーゼンヒュットル監督も手放しで獲得を喜ぶ
その証拠に、サウサンプトンのハーゼンヒュットル監督も南野の補強を手放しで喜んだ。「素晴らしい選手がやってきた。最初の練習から、南野は我々の助けになる動きを見せた。彼を迎えることができ、とてもうれしい」と微笑むオーストリア人指揮官は、26歳のアタッカーがサウサンプトンの大きな力になると証言した。
「南野がレッドブル・ザルツブルクでプレーし、リバプールでもトレーニングを積んだ。この経歴は、我々にとって間違いなく大きな助けになる。彼は戦術面で大事なポイントを習得している。プレッシングや相手ラインの裏に入る動き、ギャップを突く攻撃、クイックラン、スプリントを多用する点など、我々の戦術につながる動きを知る選手が入ったのは大きい。間違いなく助けになる。
ユルゲン(クロップ)とも話をしたが、『彼に十分なプレー時間を与えるチャンスがなかった』と嘆いていた。ユルゲンいわく『南野は非常に特別な選手。状況判断が速く、判断力も良い。我々のプレッシングスタイルも理解している』と。私のチームでは運動量が強く求められるが、南野には走力もあるので問題ではない。南野は質の高さを示してくれると思うし、活躍の場を与えることができればいい。我々を助け、未来の成功につなげてほしい」
サウサンプトンでの南野の起用法は?
では、南野は新天地でどのような使われ方をするか。