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ネイマール乱闘退場は賛否両論だが……ロべカルやD・アウベスも被害、ブラジルサッカー人種差別史 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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posted2020/09/21 17:00

ネイマール乱闘退場は賛否両論だが……ロべカルやD・アウベスも被害、ブラジルサッカー人種差別史<Number Web> photograph by Getty Images

今回のPSG対マルセイユの件は、人種差別的な言動が原因で大乱闘になったとされ、調査に入っている

FIFAが強いメッセージを発信すべきだろう

 フットボールからこれらの害悪を一掃するには、まずはFIFAが非常に強いメッセージを発信するべきだろう。

 明確にして厳格なガイドラインを設定し、各国のフットボール協会に通達する。各国協会が順守できない場合は、国際大会への参加禁止を含む重い罰則を定めるべきかもしれない。そして、各国の協会やクラブが指導者、選手、サポーターらすべての関係者を適切に指導し、意識を根本的に変える必要があるのではないか。

 ダニエウ・アウベスが言うように、人種差別は世界から、フットボールから永久になくならないのだろうか。

 今のままなら、おそらくそうだろう。だからこそ、世界のフットボール関係者が英知を結集し、断固たる決意で立ち向かうべきなのではないか。

 世界で最も人気があるこのスポーツを通じて人種差別を含む不適切な行為を劇的に減らすことができれば、それは世界の変革を意味するはずだ。もしそれが実現できたら、本当に素晴らしいことではないだろうか。

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