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サッカー界、2020年最大の新星。
ハーランド自身初のロングインタビュー。
text by
オリビエ・ボサールOlivier Bossard
photograph byIorgis Matyassy/L'Equipe
posted2020/07/01 18:00
欧州の名だたるスポーツメディアは、近い将来、ハーランドのスーパースターとしての地位を保証している。
チームメイトたちはあなたを《マシン》と呼んでいます。
――あなたは常に練習場に一番乗りでやってきて、一番最後までいます。休養日までトレーニングをして、ドルトムントのチームメイトたちはあなたを《マシン》と呼んでいます。ちょっと恐ろしくはないですか。
「できるかぎりハードに取り組んでいるのは最高の選手になるためだ。だから目一杯トレーニングするし限界ぎりぎりの練習を常にしている。身体がその厳しさに耐えられるようになるために」
――家でもそうしていますか?
「たぶん……」
――秘密ですか?
「うーーん」
――あなたの父親は、あなたがクリスティアーノ・ロナウドの食事療法を真似ていると言っていますが。
「そうかも」
――どんな小さなディテールも曖昧なままにしない。眼を傷つけないための特製サングラスを持ち歩いているとか……。
「それは本当だ。眠るときにも役立っている。早く回復できるからね」
――どんなディテールも決しておろそかにしない。
「そうだ」
「まったく恐れない。怪我にビビることはない」
――あなたを最初に指導した監督は、あなたの最大の長所はメンタルの強さだと言っていますが?
「(微笑んで)その通りで、たしかに僕は強いと思う。精神的にもの凄くタフだ」
――自分を疑ったことはないですか?
「一度もないね」
――その自信はどこから来ているのでしょうか?
「僕がこれまで学んできたすべてのコーチたちからだ。少年のころのコーチやプロになってからのコーチたちだ。それから僕の周囲にいる人たち。彼らは本当に大切だ。あとは自分自身で得たものも大きい。僕は常に変わることなく自分を信じている」
――恐れるものは何かありますか。何も恐れていないように見えますが……。
「何もないね。蛇は嫌いだけど、それだけかなあ」
――怪我はどうですか?
「まったく恐れない。怪我にビビることはないね。そんなことを考え始めたら先になんか進めないだろう」
――以前にいちどサッカーから離れていた時期がありましたが。
「身体の成長が早すぎて4カ月間サッカーができなかった。最悪の時期で、嫌でたまらなかった。サッカー選手にとってプレーができないのは最悪以外の何ものでもないからね」
――サッカー以前に別のスポーツにもトライしたというのは本当ですか?
「ハンドボールをやった。悪くはなかったよ。他にも陸上競技とゴルフにもトライした」