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サッカー界、2020年最大の新星。
ハーランド自身初のロングインタビュー。

posted2020/07/01 18:00

 
サッカー界、2020年最大の新星。ハーランド自身初のロングインタビュー。<Number Web> photograph by Iorgis Matyassy/L'Equipe

欧州の名だたるスポーツメディアは、近い将来、ハーランドのスーパースターとしての地位を保証している。

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オリビエ・ボサール

オリビエ・ボサールOlivier Bossard

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Iorgis Matyassy/L'Equipe

 アーリング・ブラウト・ハーランド。

 今、ヨーロッパで最も注目されているノルウェー代表の若手ストライカーである。

 2020年最大の新星と言ってもいい。

 昨年からの活躍ぶりが半端ない。1月にモルデFK(ノルウェー)からレッドブル・ザルツブルクに移籍を果たすと、5月にはU-20ワールドカップの対ホンジュラス戦で1試合9ゴールをあげて一躍世界の注目を浴びた。さらに9月にはチャンピオンズリーグのヘンク戦でハットトリックを記録。12月にはボルシア・ドルトムントに移籍。ドルトムントがザルツブルクに支払った違約金は7000万ユーロに達した。

 そしてドルトムントでも、交代出場のデビュー戦でいきなりハットトリック。そのまま3試合連続で7得点をあげ、さらにはパリ・サンジェルマンとのチャンピオンズリーグ・ラウンド16第1戦でも2得点。勢いはとどまるところを知らない。バロンドール獲得はまだ時期尚早かも知れないが、今年のコパ・トロフィー(21歳以下の若手に与えられる賞)の最有力候補であるのは間違いない。

 父親は元ノルウェー代表のアルフ・インゲ・ハーランド。イングランドのノッティンガム・フォレストやリーズ・ユナイテッド、マンチェスター・シティなどで活躍し、アーリングもその関係でリーズに生を受け3歳まで過ごしたのだった。母親も元陸上競技の選手で7種競技のチャンピオン。自身も15歳でプロデビュー(ブリンFK=ノルウェー)し、まさにスポーツ一家のサラブレッドといえる。

 そのハーランドを、時間は少々遡るが『フランス・フットボール』誌3月10日発売号でオリビエ・ボサール記者がインタビューしている。CLラウンド16第1戦の後、第2戦前の時期である(結果は2試合合計3対2でPSGが勝ち上がり)。

 自身初となるロングインタビュー。その舞台に『フランス・フットボール』誌を選んだのは、決して偶然ではないだろう。インタビュー嫌いで知られるハーランドと、そのハーランドから何とか言葉を引き出そうとするボサール記者の苦心のやりとりが面白い。同時にハーランドの早熟さとナイーブさの両方がよくわかるインタビューにもなっている。

監修:田村修一

「私のときはたった8分でインタビューが終わった」

 ドルトムントの中心街から車で20分ほど行ったところにボルシア・ドルトムントの練習場はある。周囲に目立つ建物は何もない。クラブハウスの入り口では、広報がわれわれの到着を待っていた。

「監督(ルシアン・ファブレ)が見られるのを嫌いますから、練習中はピッチに近づかないでください。ここで待っていてください。もうすぐハーランドが来ます。でもわかっていると思いますが、彼の答えはどれも短いですよ(笑)」

 たしかに彼について書かれた記事では、誰もが同じことを述べていた。インタビューが好きではなく、どの質問にも二言三言しか答えないと。

「私のときはたった8分でインタビューが終わった。(少しでも時間を延ばすために)最後は彼の祖母の話までしたよ」と、元ノルウェー代表で現在はテレビ解説者を務めるヤン・オーゲ・フィヨルトフトは『レキップ』紙で語っている。

【次ページ】 もしハーランドが何も喋らず取材が終わったら……。

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