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クロップの熱いリバプール優勝談話。
「重圧を背負ってきたジェラードに」 

text by

井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

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photograph byGetty Images

posted2020/06/26 20:00

クロップの熱いリバプール優勝談話。「重圧を背負ってきたジェラードに」<Number Web> photograph by Getty Images

リバプールの30年ぶりリーグ制覇で、聖地アンフィールドはこんな状況に。クロップ監督率いるチームはついに重い扉を開いた。

クロップがファンに贈るメッセージ。

 翌日にチェルシーに敗れたシティは今季、リバプールと比べると安定感に欠けた。開幕前から不安視された本職CBの少なさが響いたこともあり、守備面や継続性の差は明らかだったと思える。「我々は昨季と比べて、不安定だった」とペップ・グアルディオラ監督も認め、「逆にリバプールは(昨季に)チャンピオンズリーグを制したことで自信を深めていた。

 また彼らは30年ぶりのリーグ優勝を成し遂げるために、信じられないほど集中していた。まるですべての試合に、最後の試合かのように臨んでいた」と相手を讃えている。

 最後に、優勝決定後にクロップ監督がクラブ公式サイトで明かしたメッセージを部分的に抜粋して記したい。

「これは、みなさんのためのものだ。本当に多くの人々のためのものだ。ケニー・ダルグリッシュやグレアム・スーネスは私にとてもポジティブなことを言ってくれた。それは嬉しいけれど、逆に感謝したい。なぜなら、このクラブは彼らが成し遂げてきたものの上に成り立っているからだ。もちろん、シャンクリーやペイズリー、フェイガン、そしてスティーブン・ジェラードも。

 特にこの20年間、すべての重圧を背負ってきたスティービーに、このタイトルを送ることができて、私は本当に幸せだよ」

 特別なシーズンに特別なチームが優勝できたのは、特別な監督の存在が大きい。名門を完全に復活させたドイツ人指揮官には、あらためて賞賛の声が集まっている。

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