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平成&令和初・開幕戦の初記録。
原辰徳が第1号、西勇輝は惜しい! 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2020/06/19 22:30

平成&令和初・開幕戦の初記録。原辰徳が第1号、西勇輝は惜しい!<Number Web> photograph by Kyodo News

平成第1号のホームランを放った原辰徳(左)は、先発・桑田真澄の祝福を受ける。時代を感じさせるシーンだ。

では2020年開幕戦の初記録は?

 さて「令和最初の開幕戦」はどうなったのか。

 セ・パ両リーグの6カードがすべて18時試合開始とタイミングを合わせた。

 しかし梅雨前線が停滞しているため、横浜スタジアムのDeNAvs.広島は開始が遅延。同じく屋外の神宮球場でのヤクルトvs.中日戦は、雨が降る中予定通りプレーボール。先行中日は1回二死からヤクルト石川雅規の4球目を中日3番アルモンテが左前に運ぶ。これが令和の開幕戦初安打となった。

 その直後に京セラドーム大阪のオリックスvs.楽天戦で、楽天4番の浅村栄斗がオリックス山岡泰輔から左前打を打つも、わずかの差でアルモンテが早かった。

 中日はアルモンテを一塁に置いて、4番ビシエドが石川の2球目を無人の右翼席に運んだ。令和最初の開幕戦の本塁打も中日の外国人選手。ヤクルトはその裏に山田哲人の2ランが出る。

 これで決まり――と言いたいところだが、神宮球場は雨が降り続いている。雨脚が強くなって5回までに中止になれば、試合は成立せず、両チームの投打成績は無効になる。

 そうなると楽天・浅村の安打が「シーズン初安打」に繰り上がることになる。気をもませる展開だ。

初安打アルモンテ、初本塁打ビシエド。

 約30分遅れで横浜スタジアムのDeNAvs.広島戦もプレーボール。

 東京ドームでは快投を続けていた巨人の開幕投手・菅野智之が3回表2死から、何と投手の西勇輝に左越え本塁打を打たれた。パ・リーグが長かった西勇輝だが、阪神に移籍した昨年は44打数9安打、打率.205と投手としては好成績を残している。しかし本塁打はプロ初。神宮球場の天候次第では、投手の西勇輝が「令和最初の開幕戦」第1号となるところだった。

 しかし今年の過密なスケジュールを考えれば、審判団は豪雨にならない限り、中止は宣言しないだろう。午後8時5分、ヤクルトvs.中日戦の5回が終了し試合が成立。

 令和最初の開幕戦、初安打は中日のアルモンテ、初本塁打も中日のビシエドで決まった。
定規で線を引いたような雨が降っているが、試合は続いた。

【次ページ】 西勇輝、まさかの打率10割1HR2打点。

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