酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
平成&令和初・開幕戦の初記録。
原辰徳が第1号、西勇輝は惜しい!
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2020/06/19 22:30
平成第1号のホームランを放った原辰徳(左)は、先発・桑田真澄の祝福を受ける。時代を感じさせるシーンだ。
平成初HRは原辰徳の通算250号!
開始時刻の関係で「平成最初」の記録のほとんどは、巨人vs.ヤクルト戦から出ている。
平成最初のホームランは1回裏、三塁走者に中畑清を置いて、4番、現巨人軍監督の原辰徳が左翼席に打ち込んだ一発だった。打たれたのはヤクルトの開幕投手・尾花高夫。原にとってはこれが通算250本塁打の節目だった。
なお原は3回にも2打席連続本塁打を放ち。巨人は6-2で快勝。翌日のスポーツ紙には、2本塁打の活躍を見せた原辰徳の写真がでかでかと載っている。30歳の原は平成最初のヒーローになったのだ。なお当時の巨人の監督は藤田元司。ヤクルトは先日亡くなった関根潤三だった。ヤクルトの先頭打者は現日本ハム監督の栗山英樹だ。
勝利投手は、2年連続開幕投手だった桑田真澄。1週間前に21歳になったばかり。なお平成最初の安打は、1回表に桑田から左に二塁打を打ったヤクルトの桜井伸一だった。
平成最初のセーブはこの日は出ず、翌4月9日の中日vs.大洋戦で大洋の中山裕章が最初のセーブを挙げている。
平成最初の開幕日は、原辰徳の2発だけでなく、広島、高橋慶彦の開幕戦先頭打者ホームラン、阪神の新外国人セシル・フィルダーの逆転3ラン、さらに日本ハム新人・中島輝士のサヨナラ2ランと派手な一発が乱れ飛んだ。
ダイエーホークスは、前年までの南海ホークスから名称変更した。大阪から福岡へ移った新チームの開幕戦は黒星。初勝利は4月10日の第3戦まで待たなければならなかった。なおスポーツ紙には「ダイエー、開店記念白星進呈セール」とうまいこと書かれていた。
令和の第1号HRは坂本勇人だった。
令和最初の開幕戦は今年だが、令和最初の試合は、昨年5月1日に行われている。
令和最初の安打は横浜スタジアムで午後2時から始まったDeNAvs.ヤクルト戦で、1回表にヤクルト太田賢吾が、DeNA大貫晋一から打った中前打である。
ホームランは東京ドームで同じく午後2時から始まった巨人vs.中日戦で2回裏に巨人・坂本勇人が中日・山井大介から左中間に打ったソロホームラン。初勝利はこの巨人vs.中日戦で完投勝利を飾った巨人・菅野智之だった。初セーブは翌5月2日のヤフオクドーム、ソフトバンクvs.楽天戦でソフトバンクの森唯斗が記録した。