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板倉滉は全てをポジティブに変える。
「律が行って、次はオレの番だぞ」
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byAFLO
posted2020/06/10 07:00
マンチェスター・シティからのローンでフローニンゲンに所属する板倉滉。ここに長く留まるつもりは毛頭ない。
サッカーができない焦りもさほどなし。
――家にいる間、どんなメニューを渡されたのですか? みんなでオンラインで筋トレとか?
「Zoomを見ながらみんなで筋トレということはうちはなかったんですけどね、GPSでどれくらい走ったかがわかる機械を持たされて、走った距離とか全部管理されてました」
――中断、のちに打ち切りが決まった時点で、どう受け止めました?
「最初の方は、コロナがここからどうなるんだろうという不安とか心配はありましたけど、まあでもこんなにまとまった時間を休めることもないしと思って。早くサッカーやりたいな、という気持ちもそこまでなくて。時間ができて暇になりすぎてしまって、楽しめているかと言われたら楽しめてはいなかったですけど、でも走りや筋トレに重点的に時間を割けるのでそれほどネガティブには捉えなかったんですよね。
他の人と話していると、『まじサッカーできないのきついなー』とかも聞きますけど、僕は全然大丈夫です」
――それよりは、まずは体づくりだと。
「そうですね。オフでもこんなに走りこんだことないかなと思うくらいの距離は走ってますし、それこそこんなに長いオフ自体がこれまでなかったので、筋トレをメインにしたり。1人だと限られたことしかできないので、体と向き合いましたね。とはいえ、たまにモチベーションがない時もありましたけど」
――先も見えず、仕方ない部分はありますよね……。
「いっつもひとりで走るんですけど、走る前はうわーめんどくせーって思いながら玄関をでてました。もう、毎日走ってばかりでマラソン選手みたいな感じだなと思って。でもここで1回さぼったらだめだ、とか自分との戦いでした」