熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
ポンテが語る中島翔哉や久保建英、
安部裕葵、堂安律の「素晴らしさ」。
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byRobson Ponte
posted2020/06/04 11:50
現在はポルティモネンセの経営に携わるポンテ(中央)。まごうことなき浦和のレジェンドだ。
なぜ日本人を積極的に獲得?
――日本選手を積極的に獲得する理由は?
「筆頭株主のテオ、会長のロジネイ、副会長の私、役員のリューキ(注:亀倉龍希。テオの息子で、かつてポルティモネンセやポルトでプレー)は、皆、日本のフットボールに詳しく、日本人選手のポテンシャルを高く評価している。
かつてのショーヤのように日本で力を出し切れていない選手を成長させて日本代表へ送り込み、日本のフットボールに恩返ししたいという気持ちもある」
――ポルティモネンセへ移籍する前、中島は東京ヴェルディ(2012年~13年)、FC東京(2014年~18年)などでプレーした。彼のどこを見込んで獲得したのですか?
「素晴らしいテクニックの持ち主で、アイディアが豊富。スピードがあり、得点能力も高い。またワールドクラスの選手になるんだ、という強い意志を持っていた。
日本ではあまり信頼されておらず、能力が十分に発揮されていなかったが、世界トップクラスの選手になれる資質があると確信していた」
ショーヤは心の底から楽しみ……。
――中島は、2017~18年のポルトガルリーグで29試合に出場して10得点12アシストと大ブレイクしました。ポルティモネンセで急成長できた理由は?
「ここには日本人のメンタリティを理解し、日本語もわかる者が大勢いる。また、リューキは東京ヴェルディの下部組織時代の後輩。通訳を務めると同時に、生活面での適応も手助けした。
ポルティモンは非常に親しみやすい町で、ポルティモネンセはヨーロッパでキャリアを積みたい日本人選手にとって最高の環境を提供する。
ポルトガルリーグは、攻撃的スタイルが主流だ。我々はショーヤを完全に信頼して細かい制約を設けず、自由にプレーさせた。ショーヤはフットボールを心の底から楽しみ、伸び伸びとプレーして、才能を開花させたんだ」