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欧州で大ブレイク+W杯出場→W不倫疑惑や離婚など大モメ私生活… 超人フッキ35歳、漫画みたいな傍若無人さ〈プレーは円熟〉
posted2021/08/20 11:02
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
JMPA
ブラジル人フットボーラーは日本・世界のサッカー好きを熱狂させてきた。そんな彼らの数奇な半生について、定期的に紹介していく。今回はJリーグを経由してビッグネームとなり、35歳となった今も母国で活躍を続けるフッキだ(全2回/前編はこちら)
ポルトは、ポルトガルではベンフィカ、スポルティングと並ぶビッグクラブ。ただし、欧州全体ではトップクラブのすぐ下のランクに属する。
このクラブで実績を残して世界の超名門クラブへ羽ばたいた選手に、MFデコ(バルセロナ、ポルトガル代表などで活躍)、MFハメス・ロドリゲス(レアル・マドリー、コロンビア代表などで活躍)、CBリカルド・カルバーリョ(チェルシー、レアル・マドリー、ポルトガル代表などで活躍)ら、監督ではジョゼ・モウリーニョ(チェルシー、インテル、レアル・マドリーなどで多くのタイトルを獲得)らがいる。世界のトップクラブへの登竜門とみなしていいだろう。
ポルトガルでの活躍、そして代表入りへ
2008年7月末に入団したフッキは、2008-09シーズンの前半こそ控えだったが、12月からレギュラーの座を射止める。43試合に出場して9得点9アシストを記録し、リーグとポルトガル杯の二冠獲得に貢献した。
翌シーズンも当初は好調で、2009年10月末、23歳にしてブラジル代表(セレソン)に初招集された。当時の監督は、1995年から98年までジュビロ磐田で活躍したドゥンガ。フッキのJリーグ時代の活躍も良く知っていた。
母国では決してエリートではなく、年齢別代表に選ばれたことは一度もなかった。それがいきなりセレソン入りしたとあって、「人生で最も嬉しかったことの一つ」と感激。家族と共に涙を流して喜んだ。
そして、11月中旬に行なわれたイングランド代表、オマーン代表との強化試合にいずれも途中出場した。