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プロ野球選手会長・炭谷銀仁朗。
「正解は分からないが、戦っていく」 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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posted2020/05/08 11:50

プロ野球選手会長・炭谷銀仁朗。「正解は分からないが、戦っていく」<Number Web> photograph by KYODO

普段から選手会長としてプロ野球機構との折衝などに奔走している炭谷(右)。コロナ禍にあっても先頭に立って選手たちを引っ張っている。

「個人としての思いを伝えたかったんです」

 この動きに賛同した巨人の岩隈久志投手も、4月30日に同じく1000万円を東京都に寄付。

 また巨人の田口麗斗投手は故郷の広島にサージカルマスク1万枚を、広島OBの黒田博樹元投手と新井貴浩元内野手が広島に7万枚、阪神の西勇輝投手が大阪府と兵庫県に4万枚、ソフトバンクの東浜巨投手が故郷・沖縄に4万枚のマスクを寄贈と個人での支援活動が目立っている。

 そしてこうした個人支援の動きを作るきっかけとなったのが、4月8日に発表されたプロ野球選手会の呼びかけによるクラウドファンディング「READY FOR」の「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金」を通じて医療機関、団体等を支援する寄付活動だった。

「個人としての思いを伝えたかったんです」

 こう語るのはプロ野球選手会の炭谷銀仁朗会長(巨人・捕手)だった。

どういう風にやったらいいのかが分からない。

 これまでも球界では東日本大震災や2018年の西日本豪雨などの災害発生時には、各球団が球場で行った募金に球団、選手が出したお金も合わせて義援金として被災地に送る活動は行ってきた。

 しかし今回の新型コロナウイルスの感染拡大は、それこそ選手一人ひとり、国民一人ひとりがまさに直接的に関わっている問題でもある。

 感染拡大が進むにつれて、選手たちからは何か支援活動を行いたいが、どこに、どういう風にやったらいいのかが分からない、という声が選手会にも届いていた。

「それなら今回は球団単位での義援金という形をとらずに、全選手が個人で協力して欲しいということになりました」

 炭谷の説明だ。

【次ページ】 「受け皿を作れた意味は大きかった」

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