プロ野球亭日乗BACK NUMBER
丸佳浩の打順と次打者のメリット。
広島で鈴木誠也、巨人は坂本勇人。
posted2019/03/01 17:00
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Kyodo News
巨人の沖縄キャンプが終了した。
「チームとして少しずつ(形を)なしてきた」
4年ぶりに監督復帰した原辰徳監督は、打ち上げの会見で現段階でのチーム状態を評価した上で、さらなるチームの進化をこう求めた。
「中にはまだコンディションを上げていかなくちゃいけない人もいる。その辺は意識をより高く、より研いだ形でペナントレースに向かってもらいたい。現段階では90点ぐらい。『改めることをはばかることなかれ』で、何が最善策なのか模索する気持ちは持っていきたい」
指揮官が「第2次キャンプ」と位置付けるオープン戦を通じて、チームは総仕上げに向かっていくことになるが、その一方でここまでのキャンプで原監督が最も自信を深めてきているのが、「2番・丸構想」ではないだろうか。
丸と坂本を生かすための答え。
「丸を2番で起用するなんて、入団が決まったときには誰も考えていなかっただろ?」
ちょっと自慢げに指揮官がこう語りかけてきたのは、沖縄キャンプ中盤の頃だった。
昨年の監督復帰から様々な構想を語ってきた指揮官だが、改めて打線のキーマンとして名前を挙げたのは丸佳浩外野手と坂本勇人内野手の2人だった。
「やっぱり丸と坂本という選手をどう生かしていくか。そこが打線のポイントだと思う。その中で丸、坂本という並びもあるし、坂本、丸という並びもある。今は最善策を探っているところだけど、答えは次第に見えてきていると思うよ」
こう語って誰も考えなかった「2番・丸」から「3番・坂本」へとつながる打線に自信をのぞかせていたわけだ。