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開幕直前センバツ有力校を大分析。
大阪桐蔭と東海大相模に次ぐ存在は?
posted2018/03/21 17:00
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
Kyodo News
センバツ大会の組み合わせが決まり、23日にいよいよ開幕を迎える。優勝候補の2トップは昨秋の近畿大会優勝校、大阪桐蔭と関東大会4強の東海大相模だ。
大阪桐蔭は投手陣、攻撃陣ともにドラフト候補がずらりと揃う圧巻の陣容を誇る。投手陣は最速147キロの柿木蓮(3年)を筆頭に、野手としても高い能力を持つ根尾昂(3年)が最速148キロ、左腕・横川凱(3年)も昨年センバツ2回戦で最速142キロのストレートを計測し、連戦が予想される3回戦以降の戦いに備える。
攻撃陣も充実している。根尾は近畿大会でチームトップの20打点を記録し、安打1位、打率2位の藤原恭大(3年)は1番打者として十分すぎる働きを見せている。2人に加えて旧チームでも中心的存在だった宮崎仁斗、中川卓也、石川瑞貴(ともに3年)が上位に並ぶ打線は脅威だ。
東海大相模には斎藤、森下という軸が。
一方、対抗馬の東海大相模は昨秋の神奈川大会決勝・慶応戦で絶対的エースの斎藤礼二(3年)が右手甲に死球を受け、そのあとの関東大会を欠場した。それでもベスト4に進出したことで、高い評価を受けている。
斎藤の穴を埋めた左腕・野口裕斗(2年)はドラフト候補クラスの凄みこそないが、関東大会では作新学院を5回1失点に抑えるなど安定感がある。斎藤は新チーム以降の防御率0.00が出場選手中ナンバーワンの成績で、練習試合が解禁された3月にはストレートが140キロ台を計測しているので、死球の後遺症は心配しなくてもよさそうだ。
攻撃陣では今大会屈指の強打者、森下翔太(3年)がいる。打率.512、本塁打5、打点24はチーム内三冠王と見事な成績だ。余談だが、昨年6月中旬に行われた柳ヶ浦との練習試合では日本ハムにドラフト3位で入団した田中瑛斗から右中間に強烈なヒットを記録。当時から別格の存在感を放っていた。