甲子園の風BACK NUMBER

「丸刈りに戻しました。批判されるかもですが」甲子園優勝→母校監督になった36歳が“上下関係は必要派”なワケ「ただ寮生活はユルいです」

posted2026/01/01 11:02

 
「丸刈りに戻しました。批判されるかもですが」甲子園優勝→母校監督になった36歳が“上下関係は必要派”なワケ「ただ寮生活はユルいです」<Number Web> photograph by Jun Aida

高校野球部の寮生活が思わぬ形で注目された2025年だが……甲子園経験校はどんな生活をしているのか

text by

間淳

間淳Jun Aida

PROFILE

photograph by

Jun Aida

2025年の高校野球は選手の外見、野球部寮の在り方について注目が集まった。その中で甲子園優勝経験校は実際にどのように運用しているのだろうか。〈NumberWebレポート〉

「エンジョイ」「自主性」が甲子園で躍動する中で

 高校野球は今、変革期に入っている。かつては理由や根拠を問う余地などなく、“常識”とされていた慣習やルールが次々と見直されている。

 投手の球数制限や熱中症対策、白のスパイク使用や甲子園での女子部員のノック参加など、新たな取り組みが毎年のように導入されている。

 指導者と選手の関係性や、先輩と後輩の距離感も時代とともに変化してきた。“指導”と称した暴力や暴言は言語道断だが、理不尽な上下関係や規則を貫く高校は減っている印象を受ける。「エンジョイ」、「ノーサイン」、「自主性」といった方針を掲げるチームが甲子園でも躍動している。

ADVERTISEMENT

 ただ、何でも選手の希望通りにすれば、チームの秩序や一体感は乱れる。「ルール」と「自由」。相反するように見える2つをどのくらいの割合にしてバランスを取るのか。チームづくりを担う監督は試行錯誤する。

 静岡県の高校野球界をけん引する常葉大菊川の石岡諒哉監督(36歳)も、正解を探している。石岡監督は高校3年生だった2007年の春、常葉菊川(現:常葉大菊川)の正捕手としてセンバツで優勝した。社会人野球の名門・ENEOSと新日鉄住金東海REX(現:日本製鉄東海REX)でプレーし、現役引退後は指導者の道に進んだ。2020年から母校の監督を務め、2023年と2025年にチームをセンバツへ導いている。

「今までに教わってきたことが指導のベースとなり、新たに色々と勉強しています。どんな指導がベストなのか、他の高校の監督さんや社会人時代にお世話になった方々にお話を聞いたり、本を読んだりしています。練習方法や技術も大切ですが、最も重点を置いているのはチームマネージメント、組織づくりです」

批判されるかもですが…丸刈りに戻しました

 石岡監督が理想の組織に不可欠な要素と考えるのが「欲」だ。

【次ページ】 自分が余計なことをして得点機をつぶした

1 2 3 NEXT
#常葉大菊川高校
#石岡諒哉
#渡辺豪

高校野球の前後の記事

ページトップ