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この人がいなければ優勝は無かった。
河田雄祐が広島に残した大切なもの。 

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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photograph byKyodo News

posted2017/10/09 07:00

この人がいなければ優勝は無かった。河田雄祐が広島に残した大切なもの。<Number Web> photograph by Kyodo News

新時代の赤ヘル野球における機動力、外野守備を作り上げた河田コーチ。鈴木の急成長にも、大きな役割を果たした。

決して結果論で選手を叱らなかった。

 厳しく接する一方で認めることも忘れなかった。

 決して結果論で選手を叱ることもしなかった。たとえ守備でミスをしても、走塁でミスをしても、「俺の指導力不足」と必死にかばった。

 積極的にプレーした結果のミスであれば「俺は責めない。あれでいい」と大いに認めた。一本筋が通った指導が、発展途上のチームの成長速度を促した。

 存在感が大きかった分、いなくなったときの喪失感も深いに違いない。だが、河田のいない広島の未来を誰よりも期待するのが、河田だ。

「言い方は悪いかもしれないが、コーチよりも選手がしっかりしている。野球小僧が多い。野球を純粋に好きな選手が多い」

 わずか2年だが、その2年で河田が残したものは大きい。それはきっと、強烈な人柄と同じように1年や2年では色あせることはなさそうだ。

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