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『欧州蹴球名鑑』表紙の皆勤賞は?
登場した人、消えた人、日本人。 

text by

茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

PROFILE

photograph byIssei Hiramatsu

posted2017/09/20 17:00

『欧州蹴球名鑑』表紙の皆勤賞は?登場した人、消えた人、日本人。<Number Web> photograph by Issei Hiramatsu

9年間にわたって発行された『欧州蹴球名鑑』。これだけのクオリティーはヨーロッパ各国でもあまりないのだそう。

名鑑の表紙に唯一GKとして選ばれたのは、誰?

<2014-2015:12人>

続投:ネイマール、メッシ(以上バルセロナ)、本田圭佑(ACミラン)、C・ロナウド(R・マドリー)、香川真司(ドルトムント)、長友佑都(インテル)、ゲッツェ(バイエルン)
新登場・復帰:アレクシス・サンチェス(アーセナル)、ルーニー、ファンハール監督(以上マンチェスター・U)、ハメス・ロドリゲス(R・マドリー)、ジエゴ・コスタ(チェルシー)

 2014年冬の移籍で、晴れてミランの一員となった本田。ブラジルW杯でのグループリーグ敗退があったとはいえ、この頃も日本サッカーの顔と言えば香川、長友と本田の3人だった。なお香川は夏の移籍市場でドルトムントに復帰した。

 そしてブラジルW杯で主役の1人となったハメス、スペインをカウンターで沈めて名声を高め、ユナイテッドの指揮官になったファンハール監督が配置された。ただそれぞれ所属クラブでは苦しい立場に立たされてしまう。マドリーとユナイテッド、その重圧や推して知るべしである。なお前シーズンに久々のCL王者に輝いたレアル・マドリーで、センターバックのバックアッパーだったDFナチョの紹介文では、こんな悲しいエピソードが記されている。

「スタンドで観戦した昨季のCL決勝、ベイルのゴールを仲間たちと喜ぼうとシャビ・アロンソと一緒にピッチへ降りたが、彼だけ乱入者と間違われて警備員に連行された」

<2015-2016:13人>

続投:メッシ、ネイマール(以上バルセロナ)、香川真司(ドルトムント)、C・ロナウド、ハメス・ロドリゲス(以上R・マドリー)、本田圭佑(ミラン)
新登場・復活:スアレス(バルセロナ)、グアルディオラ監督、ノイアー(以上バイエルン)、シュバインシュタイガー(マンチェスター・U)、ポグバ(ユベントス)、アザール(チェルシー)、アレクシス・サンチェス(アーセナル)

 前シーズンで公式戦計81得点を奪い、バルサの3冠獲得に大きく貢献した「MSNトリオ」が並び立った。同一クラブから3選手の選出は彼らが唯一のパターンで、ネイマールがパリに去った今、貴重な並びと言えるだろう。

 実はこれまでGKは登場したことがなかったが、このシーズンと翌シーズンはノイアーが表紙に登場した。ビッグセーブだけでなく最終ラインの選手のようなディフェンスを見せるが、名鑑でも今まで欠いていたポジションを“カバーリング”してくれたのはさすがとしか言いようがない。

【次ページ】 昨シーズンは移籍金高騰の影響を感じさせる面々。

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