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ロシアW杯で優勝するのは仏代表だ!
最強軍団を率いる監督デシャンの苦悩。

posted2017/09/21 11:00

 
ロシアW杯で優勝するのは仏代表だ!最強軍団を率いる監督デシャンの苦悩。<Number Web> photograph by Pierre Lahalle

オランダ戦では華麗なプレーで得点、フランスを勝利に導いたムバッペだが、ルクセンブルグ戦では低調なプレーのまま無得点に終わり、結局ドローに。

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パトリック・ウルビニ

パトリック・ウルビニPatrick Urbini

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Pierre Lahalle

 この夏、1億8000万ユーロ(来季完全移籍の場合)でモナコからパリ・サンジェルマンに移籍したキリアン・ムバッペ(18歳)をはじめ、1億500万ユーロでドルトムントからバルセロナに移ったウスマン・デンベレ(20歳)。さらにはキングスレー・コマン(21歳、バイエルン)やトマス・ルマー(21歳、モナコ)、アントニー・マルシャル(21歳、マンチェスター・ユナイテッド)など、今日のフランスが世界一の若い才能の宝庫であるのは論を待たない。

 彼らより少し上のラファエル・バランやポール・ポグバらの台頭とともにフランス代表は再び世界のトップレベルに躍り出て、今やロシアワールドカップの有力な優勝候補である。

 だが、ワールドカップ欧州予選では、オランダに完勝(4対0、8月31日、サンドニ)した3日後にルクセンブルクと引き分ける(0対0、9月3日、トゥールーズ)など、チームは安定感を欠きまだまだ完成途上にあると言わざるをえない。

『フランス・フットボール』誌9月5日発売号では、パトリック・ウルビニ記者がそんなフランス代表の問題点と、ディディエ・デシャン監督が成し遂げねばならない課題を分析している。来年夏のロシアでの本大会に向けて、フランスはいったいどこを改善していかねばならないのか。

監修:田村修一

 

 フランス代表は、一部ではすでに2018年ロシアワールドカップの本命であるといわれている。

 だが、名実ともにフランスが本命であるためには、ディディエ・デシャン監督は選手たちからポテンシャルの最大限を引き出さねばならない。

大きな才能、野心、若さ……それだけでは足らない。

「たしかにその通りではあるのだが……」

 今のフランス代表は、ここ16年間で最高のタレントを有していること、様々なオプションとプレーの可能性、個性豊かな選手たちを抱えて、相手ディフェンスを切り崩す無限のバリエーションを持ちえたのではないかという質問に対して――ルクセンブルク戦の予期せぬ結果の後、デシャンはその恵まれた状況を大きく否定しなかった。

 ただ、W杯予選の直接突破の可能性がいくらか減ったことだけが、この控えめなコメントの理由ではない。

「彼らには大きな才能と野心がある。しかもまだ若い。だが、国際レベルの戦いは、それだけでは足りないのだ。

 他にもずっと多くのことが必要とされる。どの試合でもそれは求められるし、継続的に発揮していかねばならないことだ。その結果が……」

 残念ながら今のフランス代表の選手たちは、デシャンが求めるレベルにまではまだ達していないということだ。

【次ページ】 どれだけ才能溢れる選手でも、足りない要素はある。

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