話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
“ケンカ番長”井手口陽介の成長記。
遠藤のパス、今野の動きを盗んで。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/09/13 11:30
鮮やかなミドルシュートに大胆不敵な表情。井手口陽介はここ近年の日本代表にいなかったタイプである。
岡崎も「怖い存在になってきている」と称える。
「若いけど徐々にすごくなっている。怖い存在になってきている感があります」
岡崎慎司は井手口と違うポジションながら、井手口をこう評している。
かつて日本代表のボランチを支えた遠藤と今野の薫陶を受けつつ、井手口は独自のスタイルを確立しつつある。18歳の時から見せていた才能の原石は国際レベルに進化し、さらにプレーの幅が広がっている。
成長曲線のまっただ中にいると同時に、今後も大きな試練を経験するだろう。むしろ井手口のキャリアを振り返ると、そうした困難こそが栄養になる。
「そこんとこよろしく」
そう言わんばかりに「ケンカ番長」が中盤での狩り、攻撃を楽しむ。そうすれば、現在噂に挙がっている海外でクラブでも十二分にやっていけるはずである。