高円宮杯で優勝争いにまで絡んだ青森山田。

　青森山田はユース年代最高峰のリーグとされる「高円宮杯プレミアリーグ」のイースト（全国を東西に分け、それぞれ10チームずつのリーグ戦を行う）に、立ち上げの2011年からずっと参戦し続けている。それだけでも特筆に値するが、今年は優勝争いを最終節まで演じてみせた。結果は僅か勝ち点差1の2位に終ったが、Jユースが優位に立つこのリーグで2位という結果は、このチームの総合力の高さを物語っている。

　ここも2年生が面白い。U-18日本代表GK廣末陸は当然ながら、青森山田においてこれまで椎名伸志（カターレ富山）、柴崎岳（鹿島アントラーズ）、差波優人（明治大、ベガルタ仙台入団内定）など、実力者が育ってきているボランチのポジションには、2人の2年生が君臨する。

　高橋壱晟と住永翔。

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　サッカーセンスに溢れ、豊富なイメージと正確な技術で勝負する高橋に対し、高い献身性と危機察知能力で時にはアンカーとしてプレーする住永。彼らのコンビネーションがチームの鍵を握っている。

強い3年生を背景にノビノビとプレーできる下級生。

　1トップには前への推進力に秀でた鳴海彰人が存在感を放つなど、2年生の存在はチームの重要な柱となっている。一方で3年生にも優秀な人材が揃い、2年生がノビノビとプレー出来るのも、彼らの存在によるところが大きい。

　湘南ベルマーレ入団内定のFW神谷優太は、高いスキルと試合を決定付けるプレーを見せ、前線からのプレスも決してさぼらない。ベガルタ仙台入団内定のCB常田克人は、189cmの圧倒的な高さを駆使し、制空権を完全に掌握する。左足から繰り出されるフィードも、チームの大きな武器となっている。

　そして、ずば抜けたキャプテンシーを誇る左サイドバックの北城俊幸も忘れてはいけないキャストだ。彼の全体を客観的に見渡す目はピッチ内外で効力を発揮し、いわゆる「精神的支柱」となっている。彼がいることで、個性派たちが組織として機能出来る。そう言っても過言では無い。

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