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プレミア4クラブのペップ争奪戦!
マンCのバルサ人脈が物を言うか。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2015/12/27 10:50

プレミア4クラブのペップ争奪戦!マンCのバルサ人脈が物を言うか。<Number Web> photograph by AFLO

現役最高の監督という評価をほしいままにしているグアルディオラ。プレミア上陸の日は近い。

アーセナルではベンゲルの存在が障害に。

 但し、チェルシーのモウリーニョ解任は、昨季のプレミア優勝から僅か7カ月後の出来事だった。前回の就任要請時には、CL優勝の翌シーズン途中でロベルト・ディマッテオを切ったチェルシーの姿勢がグアルディオラの首を横に振らせたと言われるが、クラブの在り方は当時と変わっていない。

 一説には、グアルディオラが就任の前提条件として新戦力10名の獲得を挙げたとも言われる。検討中の新スタジアム建設による予算圧迫とFFP遵守を考えると、収益規模がマンチェスターの両軍に及ばないチェルシーにとっては、相当な覚悟を強いられる主力の大幅入れ替えだ。ラインの高さやプレッシングの激しさといった違いはあるが、カウンターを効果的に使う基本戦術がモウリーニョに近く、カリスマ性でも負けていないディエゴ・シメオネをアトレティコ・マドリーから引き抜く方が現実的だ。

 そして、招聘競争の最後尾はチェルシーと同じ在ロンドンのアーセナル。通常、「在ロンドン」はセールスポイントの1つに数えられる。グアルディオラのご夫人は、マンチェスターよりもロンドンでの生活を望んでいるとも伝えられる。そうでなくとも、最も肝心なサッカーのスタイルにおいて、アーセナルは最適の新任地のように思える。

 だが実際には、アーセナルをプレミア最高のパスサッカー集団に仕立て上げたアーセン・ベンゲル監督の存在こそが、グアルディオラ招聘の現実味を下げている。これが2年前なら話は別だった。当時のベンゲルはアーセナルとの新契約締結前。チームは'05年からの連続無冠の最中。ファンの間でもベンゲル限界説が表面化していた。

 ところが今季のベンゲルは、FAカップ連覇を経て12年ぶりのリーグ優勝を狙える立場にある。となれば、そもそも契約尊重がモットーの指揮官の頭には、来季末の契約満了まで職務を全うすることしか頭にないはずだ。今季は本格的にメスト・エジルを攻撃の中心に据えた体制としては1年目でしかなく、来季にはより更なる期待を抱いてもいるだろう。経営陣はベンゲル崇拝者揃い。グアルディオラを呼べる可能性があるとしても、契約満了の前倒しを検討することなどまずあり得ない。

来季はプレミアにスター監督が勢ぞろい?

 ベンゲルのアーセナルをグアルディオラが引き継ぐ。実現すれば、サポーターならずとも拍手を送りたくなる監督交代だ。だが、アーセナルで夢のようなバトンタッチが見られなくとも、夢のようなプレミア監督対決が繰り広げられるかもしれない。

 アーセナルで自身初のプレミア王座防衛に挑戦するベンゲルに、それぞれマンC、マンU、チェルシーの新監督となったグアルディオラ、モウリーニョ、シメオネと、リバプールで初のフルシーズンを迎えるクロップが挑むとしたら……。これは垂涎ものだ。中でも最大の呼び物であるグアルディオラは、年明け1月中にも意中のクラブに「イエス」と返答する意向だという。

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