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“本気のウルグアイ”に喫した4失点。
9月の2試合を守備的に戦うべきか? 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2013/08/16 11:45

“本気のウルグアイ”に喫した4失点。9月の2試合を守備的に戦うべきか?<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

試合後に本田は「(吉田)麻也や今ちゃん(今野泰幸)は責任感が強い2人だから。ここで皆してあまりネガティブなことを書かずに……(彼らも)反省していると思うからね」と、守備陣をかばった。

 ワールドカップに向けて「新たなステージ」(アルベルト・ザッケローニ監督)へ突入した日本代表は、8月14日、その初戦であるウルグアイとの親善試合で、4失点の大敗(2-4)を喫した。

 コンフェデレーションズカップ3連敗を招いた最大の要因である“守備の瓦解”が繰り返された90分。ルイス・スアレス、ディエゴ・フォルランというトップクラスのストライカーを擁するチームから一級のカウンター攻撃を浴びたDF陣は、個としても組織としても脆さばかりを露呈した。

 残念なのは、コンフェデから何ら進歩が見られなかったことだ。指揮官は「最近、失点が多いのはミスが目立つから。これは監督の責任」と言うが、果たして原因はそれほどシンプルなものなのだろうか。

 全員がそろったのは試合前日のわずか1日だけと準備時間が短かったのは事実だが、その条件は相手も同じ。メンバー構成を見ても、1トップに柿谷曜一朗が入ったところ以外はコンフェデ組で固められており、負傷欠場の長友佑都の位置に入った酒井高徳は先発こそ3試合目だったが、ここ1年はコンスタントに代表に招集されている。

 そして何より、吉田麻也と今野泰幸のセンターバックコンビは、2011年1月のアジア杯から一貫して出場し続けている“不動のレギュラー”である。ラインコントロールなり、リスクマネジメントなり、気持ちなり、コンフェデとの違いを形として示す“ディフェンスリーダー”としての姿を見せなければいけなかった。

 けれども実際は、修正どころか悪化していた。もちろん失点は1人のミスだけではないが、そもそも、スアレスとフォルランの2トップの動きに対して、センターバックコンビがハッキリとした対応ができないままに時間が過ぎていたのが問題だ。

あまりにもアッサリしていた、失点に至るまでの試合の流れ。

 最初のピンチは前半12分。

 スアレスに背後を突かれた吉田はオフサイドをアピールしながら追いかけたが届かず、スアレスにシュートまで行かれる。ここは1対1になったGK川島永嗣がナイスセーブを見せたものの、2度目のピンチは止められなかった。

 27分、ウルグアイは日本のスローインをクリアする形で前線へ蹴り出すと、それが絶妙なパスになった。吉田の背後を取ったスアレスからのマイナスの折り返しを、最後はフォルランが流し込んで先制。

 その2分後にはフォルランが直接FKを決めて、日本を意気消沈させた。

【次ページ】 守備ラインはバラバラになり、その対処法も定まらず。

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