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オランダ代表通記者「ウエダ情報、同僚が共有したはず」「W杯F組順位予想…日本は」冨安健洋アヤックス加入、フェイエ上田綺世16戦18発は朗報だが
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サミンドラ・クンティSamindra Kunti
photograph byBSR Agency/Getty Images
posted2025/12/17 11:02
W杯準優勝3回の実績を持つオランダ代表。オレンジ軍団の骨格を成す戦力を現地記者から教えてもらった
現代表に国内リーグでプレーする選手は少ないが、直近11月の欧州予選の2試合には、上田の同僚MFクインテン・ティンバー――同じく代表メンバーでアーセナルに所属するユリエンの双子の片割れ──と、ルシアーノ・ヴァレンテが招集されている。上田を止めるために、あらゆる情報が共有されているはずだ。
またフローニンヘンでプレーした経験を持つ堂安律も、隣国ドイツのアイントラハト・フランクフルトで好調を維持しているため、オランダは彼のプレーを綿密に分析しているだろう。
94年W杯で敗戦した地はダラスだった
試合当日はテキサスの暑さもキーポイントのひとつになりそうだ。クーマン監督は現役時代、オランダ代表のキャプテンとして1994年W杯に出場し、準々決勝でブラジルに2-3で敗れたが、その場所がダラスだった。「ものすごく暑かったことを覚えている」と、現在62歳の指揮官は振り返っている。
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2022年のカタール大会後からルイ・ファンハール監督の後を引き継ぎ、2度目のオランダ代表監督を務めているクーマン監督のもと、チームは無敗で予選を突破(6勝2分、27得点4失点)。ただし数字ほど完璧な足取りではなく、最終日にリトアニアを4-0で下して、本大会行きを決めている。
ファンダイクだけでなく中盤も世界有数
今のオランダ代表には、15年前に日本と対戦した頃やクーマン監督が現役だった頃、さらに遡ってヨハン・クライフを擁するなどW杯で2大会連続の準優勝した頃と比べると、スター選手が少ない。それでも、国際的に高い評価を受けている選手は少なからずいる。
最終ラインを束ねる主将のビルヒル・ファンダイクは、今季のリバプールでは苦しんでいるが、今も世界屈指の守備者だ。
さらにオランダの伝統を感じさせるテクニカルなセントラルMFフレンキー・デヨングは、バルセロナで披露しているように、広大なビジョンと繊細なスキルでボールを運び、局面を前に進める。昨季のリバプールのリーグ優勝に大きく貢献したライアン・フラーフェンベルフ、今季からマンチェスター・シティで活躍するタイアニ・ラインデルスと形成する中盤の構成力は、世界有数のクオリティーを誇る(トップ下にジャスティン・クライファートやシャビ・シモンスを配すことも)。

