「瀬古歩夢が断った“破格オファー”の真相」日本人代理人が告白…今夏、菅原由勢ら5人の移籍を実現させた男が明かす「交渉で10回はケンカした」 

　刻々とパズルが変わるので、情報とネットワークが命。『Sports360』は約150人の選手と4人の監督と契約しており、約20人の代理人がいるのでスタッフ間で常に情報交換をしています。

　移籍市場の分析専門のアナリストもいて、その分析をもとに集まって会議をします。『どのクラブがこんな選手を探している』という情報を各クラブから集め、『ここに空きがある』『この選手をプッシュしてくれ』という感じで。まさにパズルを組みたてる作業ですよ。情報は日々変わっていくので常にアップデートされ、それが社内専用のアプリで毎日のように共有されます」

　巨大なジグソーパズルの中でピースを見つけてもらうには、どんなピースがあるかを知ってもらう必要がある。“メディア操作”が代理人の仕事のひとつであることは、ヨーロッパでは公然の秘密である。

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「もし選手のメディアでのプレゼンスが足りないと感じたら、メディアへの働きかけもします。うちの会社には大手紙で記者をしていた専属のメディア担当がおり、彼がメディアといろいろコミュニケーションを取るんです。どこまで話して、どこまで話さないかがポイント。有名なファブリツィオ・ロマーノさんとも連絡を取り合うこともあります。

　正確な情報を出すことで、ニュースを見る関係者はもちろん、ファンの期待値も上がるとともに、選手の格も上がる。メディアへの働きかけは非常に大事です」

 Japan international centre back Ayumu Seko has signed with Ligue 1 side Le Havre, deal done.

Despite having multiple options across Europe, Seko has chosen the French top division as his next chapter.

Here Seko with agents Marius Herkommer and Masaya Ryugo from Sports360. pic.twitter.com/5AhBPmzMfz

— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) July 19, 2025

菅原由勢のブレーメン移籍ウラ側

　今夏、菅原のブレーメン移籍ではまさに大手の強みが発揮された。

　ブレーメンのホルスト・ステッフェン監督は『Sports360』の顧客のひとり。スピード感を持って話を進められた。

「もともとブレーメンはAZ時代から菅原選手に興味を持っており、去年の夏も欲しいと言っていたんですね。そういう縁がある中、ブレーメンの右サイドバックの選手が開幕前に前十字靱帯を切ってしまい、補強が急務になった。すぐにこちらからコンタクトを取り、同僚からステッフェン監督にも連絡してもらい、8月26日にレンタル移籍が実現しました。

　もちろん選手自身の実力が一番の要因です。AZ時代にUECLで準決勝に進出したことや、プレミアリーグで1年間やったことは誰にとってもわかりやすい結果ですから。ブレーメンの練習初日、菅原選手はチームメイトから『プレミアってどう？』と聞かれたそうです」

8月26日、英2部サウサンプトンから独1部ブレーメンへ移籍した菅原由勢（25歳）。期限が迫るなか、龍後は1年間の買い取りオプション付きレンタル移籍をまとめた

「なぜ瀬古は破格オファーを断ったか？」

　瀬古のルアーブル移籍でも大手のネットワークが生きた。

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