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「ドウアンを撮りに来たんだろ?」CL大量失点に少しイラ立った後のブラジル撃破「僕がWBにいたままで」万能の日本代表MF堂安律は欧州でも評判
posted2025/10/22 11:12
堂安律は所属するフランクフルトでも日本代表でも万能性を発揮している
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中島大介Daisuke Nakashima
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Daisuke Nakashima
チャンピオンズリーグ第2節、9月30日にはアトレティコ・マドリー対フランクフルト戦の、10月1日には、バルサ対パリ・サンジェルマン戦の撮影取材を行った。
日本代表でも活躍、堂安はCLにも出場
フランクフルトは、昨季ブンデスリーガを3位で終えCL出場権を獲得。今季の即戦力として迎えられたのが――この試合後の日本代表10月シリーズで、ブラジル相手の初勝利に貢献したMF堂安律だった。
第1節、対ガラタサライ戦でCLデビューを飾った日本代表の10番は、2得点に絡む活躍で5-1の勝利に貢献した。そのフランクフルトが、ラ・リーガ3強の一角アトレティコとどのような戦いを見せるのかを見届けるため現地を訪れた。
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アトレティコの本拠地マドリードへは、バルセロナからの高速鉄道で2時間半ほど。ホームスタジアムのメトロポリターノへは、首都の玄関口アトーチャ駅から地下鉄を乗り換え1時間弱の移動となる。街の東端に位置しており、市内からの便が良いとは言い切れない。
それでも2017年に大改修の後にリニューアルされたスタジアムは、地下鉄駅が隣接しており、駅を出てすぐ目の前にそびえ立つスタジアムは、まさに敵を迎え撃つ要塞のよう。
ただ赤白の縞模様のユニホーム姿のファンたちの中には、一駅手前で下車するものたちも多い。スタジアム併設のちょっと気取ったレストランを嫌がり、街の古くからのバルで気兼ねなくビールを飲んでからスタジアムに向かうのがここのスタイルだ。
つられて入ったアトレティコのユニホームが飾られた店内では……。
「フランクフルトってパンに挟むやつだろ、どういうことだよ?!」
なんて、余裕綽々で今夜の試合の話をつまみにビールを傾けるファンの姿があった。
ドウアンを撮りに来たんだろ?
手続きを済ませてピッチ脇の撮影ポジションへ向かう。現地メディアに加え、ドイツからも多くの取材陣が訪れているようだった。キックオフの90分ほど前になると、フランクフルト選手たちがピッチの感触を確認するために姿を現した。
その流れの中で、携帯を片手にチームメイトと談笑しリラックスした表情の堂安の姿を撮影できた。程なく発表された先発メンバーの中に堂安の名を確認し、撮影ポジションを最終確定、
隣の席となったスイスのカメラマンからは、こんな風に声をかけられた。

