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「年俸1000万円は安すぎる」Jリーグクラブの強化部長“給料低すぎ問題”…日本人代理人が疑問視する「ブンデス1部は1億7000万円~」「Jはスタッフの年収が低い」

posted2025/10/25 11:29

 
「年俸1000万円は安すぎる」Jリーグクラブの強化部長“給料低すぎ問題”…日本人代理人が疑問視する「ブンデス1部は1億7000万円~」「Jはスタッフの年収が低い」<Number Web> photograph by Getty Images

バイエルンのマックス・エバールGM。約6億~6億8000万円の年俸をもらっているという。Jリーグの強化部長とはケタが違う

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木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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 今夏、プレミアリーグの移籍市場では6000億円以上の移籍金が飛び交った。急拡大する欧州サッカーの移籍ビジネス。そのカギを握るのが代理人だ。
 じつはヨーロッパ現地に在住する日本人代理人はほとんどいない。そのうちの1人、龍後昌弥(33歳)がNumberWebのインタビューに応じた。龍後はJリーグクラブの強化部長の年俸に疑問を投げかける。【全2回の後編/前編も公開中】

◆◆◆

Jリーグ1000万円vsブンデス1億7000万円

 日本サッカーがさらに強くなるために、Jリーグの発展が不可欠なことは言うまでもないだろう。

 では、Jリーグの何を改善すべきか?

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 ドイツ大手代理人事務所『Sports360』に所属し、菅原由勢、瀬古歩夢、小川航基、久保建英らの代理人を務める龍後昌弥(33歳)は、欧州在住者としてひとつ気になっていることがある。

 それはJリーグのクラブにおける強化責任者の給与だ(以下、1ユーロ=170円で計算)。

「ブンデスリーガのクラブではGMやSD(スポーツダイレクター)が100万ユーロ(1億7000万円)から人によっては300万ユーロ(5億1000万円)くらいの年俸をもらっているんですね。

 一方、Jクラブの強化部長の給与はあまり報道されていませんが、親会社がある場合、子会社における部長職の給与水準に設定されていることが多いようです。1000万円と1500万円の間くらいの年俸じゃないでしょうか。

 Jリーグでは各チームの売上高は上昇し、選手の平均年俸はここ10年で倍になっていると言われています。その反面、クラブのスタッフの給与は上がっていない。スタッフにマーケットからのお金が流れていないと思います」

「1500万円はドイツ4部レベル」

 日本ではタブー視されがちだが、ドイツではGM(スポーツ部門取締役)やSDの年俸がよく報道される(以下、すべて税込の金額)。

 たとえばバイエルンのマックス・エバールGMは、スポーツイラストレイテッド誌によると350万ユーロ(約6億円)から400万ユーロ(約6億8000万円)の年俸を得ている。ドイツにおける最高額だ。

 ライプツィヒのマルセル・シェーファーGMは、スポーツビルト誌によると150万ユーロ(約2億6000万円)から200万ユーロ(約3億4000万円)。ちなみにシェーファーは長谷部誠のボルフスブルク時代の盟友だ。

 スポーツを研究するサイト「sport-studieren.de」によれば、ドイツ4部クラブのSDの年俸はおよそ9万ユーロ(約1500万円)だという。

【次ページ】 「ヨーロッパでは裏金が当たり前だった」

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