「自分が間違ってるかもしれない」“プロでほぼ実績なし”Jクラブ監督がホンネで語る3年連続昇格の真相「ペップも人を大事にしますよね」 

「意欲を持ったうえで、上に行きたいという野心も感じられる。練習もビデオでほぼすべて見ているらしいです（笑）。話をしていても『ああ、見てたのですか』と話が合う。『ただお金を出しますよ』ではなく、一緒に戦っている気持ちを感じます」

――1年目と2年目では手応えは違いましたか？

「チームの雰囲気が良くなっていった印象はありますが、苦しかった。2年目はVONDS市原FCが圧倒的な1位で、僕らは2位になるしかなく、それもギリギリでした。

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　ただ、結果が出ないとチームの雰囲気が悪くなるというのは、僕は逆だと思っていて。そういう意味では選手からエネルギーが出てきているのがよくわかったし、チーム全体の士気を上げて勢いを作っていった。僕らが実力でベストチームだったかどうかはわかりません。でもそういうエネルギーも含めてベストチームだったのでしょうね」

――これもマンチェスター・シティの話ですが、環境と戦術の割合が、8対2という言い方をしています。環境が8、戦術が2で、より重要なのは環境作りであると。では具体的に何かといえば、選手がいかにストレスなく仕事に集中できるか。悩みがあったらそれを取り除く。問題があったらそれを解決する。それをクラブのシステムとして確立したところにシティの強さがあると、宮澤浩さんは言っていました。でも栃木Cでは、規模の問題からそこまでは求められないし、システムも構築できない。監督やスタッフが、自分たちの裁量のなかで出来る限りやっていくしかない。

「たしかにペップ・グアルディオラのインタビューを聞いても、人を大事にしますよね。

　優れた人間を入れるのがどれだけ大事かを意識している。それがまさに環境を作ることですよね。これも宮澤さんから聞いたかもしれないですが、オールブラックスもそうで、ファナウのメソッドですよね。すごく大事なことだと思います。NBAやNFLなど成功しているチームのドキュメンタリーを見るのが僕は好きですが、似たようなものは感じます」

練習に来るのが毎日、楽しみでもあります

――そこまで意識しないと、本当の意味でチームを強くできない。

「間違いないです。大きな流れはめちゃくちゃ大事だと思います」

――そういう流れを作れるクラブで仕事ができている実感はありますか。

「幸せなことですし、毎日、練習に来るのが楽しみでもあります。有難いことだと思っています」〈つづく〉

#3に続く

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#3

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#2

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