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《A~D判定》パリ世代の日本代表W杯メンバー入り予想…なぜ米国戦で失点関与のDF関根大輝がB判定か「言語化能力が…」取材記者は驚いた

posted2025/09/17 11:10

 
《A~D判定》パリ世代の日本代表W杯メンバー入り予想…なぜ米国戦で失点関与のDF関根大輝がB判定か「言語化能力が…」取材記者は驚いた<Number Web> photograph by Ben Jackson/USSF,Getty Images

関根大輝はアメリカ戦で失点に関与したとはいえ、パリ世代の主力としてW杯メンバーに絡む資質は十分に持っている

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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2026年W杯へ、日本代表躍進のカギとなるパリ五輪世代。W杯スタメン予想をするにあたって、取材記者が期待を寄せたMF鈴木唯人とDF関根大輝の能力とは。〈NumberWebレポート/全3回。第1回からつづく〉

3バックと4バックのCB…関根が得た経験値

 北中米W杯優勝という目標に近づくためには、若い世代からの突き上げが必要だ。今回のアメリカ遠征において、鈴木唯人とともに序列を上げたパリ五輪世代の代表格が、関根大輝である。

 本来はサイドバックだが、1月に移籍したスタッド・ランスではセンターバック(CB)も数試合経験した。日本代表のCBにケガ人が続出している状況もあり、関根は今回の2試合でいずれもCBで、特にアメリカ戦後半では、4バックの右CBを務めた。3バックと4バックでは、感覚も求められる仕事も異なる部分があり、貴重な経験を得たと言える。

 関根は試合後、攻撃時の課題をこう評した。

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「前半も含めて、無駄なバックパスも多かったなと。僕個人としてもそうですし、チームとしても、相手のスイッチが入ってしまうバックパスが多かった」

 もちろん関根も、鈴木唯人が語ったようなビルドアップの狙いを踏まえたうえで、総括している。今回の合宿を通して、目立ったのは関根の言語化能力の高さと、質問への回答の的確さだ。例えばメキシコ戦、板倉滉のアクシデントによって急きょピッチに立った心境について、関根は即答した。

「急だったので結構、緊張しました。だけど、急だったおかげで、逆に、ピッチにあっという間に入れたので。そしてピッチに入った時にみんな声をかけてくれたので、すんなりファーストプレーできて良かったと思います」

 その後「ピッチに入ったときに周りからかけられた声で印象的だったものは?」と尋ねると、関根はそこでも即答。遠藤航からのメッセージを明かした。

「落ち着いて、簡単なプレーでいいから! まずは、しっかり試合に入ることを意識して!」

その上で、あの言葉の価値を語った。

「自分も緊張して入った中で、あの言葉で落ち着いてプレーできたので、ありがたかったです」

アメリカ戦で失点関与…言語化能力が興味深い

 現代表で若手選手が直面するのは、自分よりも経験もクラブの格も年齢も上の選手たちとディスカッションしながら戦い方をつめていく作業だ。そんなとき、拠り所となるのが、言語化能力と相手の質問に的確に返せるコミュニケーション力である。さらに、言語化能力を持っていれば、自身の反省点や課題についての解像度が高く、自身の成長へとつなげられる。

 関根にその資質を感じたのは、アメリカ戦の2失点目を語った際のこと。

【次ページ】 森保体制下で関根にアドバンテージがあるワケ

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