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「プロ志望表明したが…実際は？」東大エース・渡辺向輝の本音評「なぜ打たれない？」対戦したドラフト候補の証言…167cm“まるで芸術”フォーム
posted2025/07/05 11:03
東京大学野球部エース・渡辺向輝（4年生）。プロ志望を表明した21歳の評価は？
text by
柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph by
Shigeki Yamamoto
50人におよぶ大学生の集団のなかから、東京大学の4年生・渡辺向輝を探し出すのは実に容易だった。3日間の大学日本代表候補合宿に参加した投手陣にあって、167cmという身長は飛び抜けて小柄であり、63kgという肉体はどうしても華奢に映ってしまう。とりわけ渡辺自身がその違いに直面するのは裸の社交場となる風呂場だ。
「とにかくみんながでかすぎて（笑）。ウエイトトレーニングの重量なんかを訊いても、自分とは桁が違った。朝ご飯の量も、みんなはマンガ盛り。自分はそこまで食べるほうじゃありませんでした。青山学院の（152キロ右腕・）中西聖輝なんて、常に何か食べていて、喋っていて、イメージ通りの関西人だった」
代表選手ならずも…本当の評価は？
なんとも人が良さそうな渡辺は、甲高い声色で同世代のトップ選手が集った合宿をそう振り返った。
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しかし、この合宿で誰より輝きを放った投手こそ渡辺であり、3日間の全日程で実施された紅白戦で、21人の投手陣のなかで唯一、3連投した。代表の堀井哲也監督（慶應大監督）が、7月に開催される日米大学野球選手権大会でワンポイントでの起用を目論み、渡辺の実力を見定めているのは明白だった。
初日は今秋のドラフト上位指名が予想される明治大の捕手・小島大河から116キロのスライダーで空振り三振を奪うなど三者凡退に抑え、2日目は長打と四球でピンチを背負うも、得点を許さなかった。3日目は先頭打者に安打を許したものの、次打者に内野ゴロを打たせてダブルプレーに。最後は105キロのスライダーで空振り三振を奪った。3日間、無失点ピッチングを続け、堀井監督の起用に期待に応えるだけでなく唯一無二の存在感を示した。
