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ドラフト指名漏れ→ゴールドマン・サックス就職が一転して…メジャー名門球団から電撃オファー、慶大・常松広太郎が語る“気になる進路”ウラ側
posted2025/12/01 11:00
常松広太郎(慶應大野球部4年)にインタビュー。その半生と就活、カブスからオファーの裏側を聞いた
text by

柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph by
Masaki Fujioka
ドラフト会議で指名漏れするも、外資系投資銀行ゴールドマン・サックスの内定、さらにはメジャー球団・カブスからオファーを受けていたことが明らかになった常松広太郎(慶應大野球部4年)。その半生と、大学野球と就活の両立、オファーのウラ側を聞いた。【全3回の1回目/第2回へ】
2025年のドラフト会議が行われた10月23日、慶應義塾大学法学部政治学科4年の常松広太郞(慶應湘南藤沢高校卒)の名前は呼ばれなかった。
常松広太郎22歳とは何者か?
運命の日の1週間後、同大硬式野球部が公表した卒業後の進路で、常松はゴールドマン・サックスに就職することが明らかになった。ゴールドマン・サックスに社会人野球チームはない。つまり、指名漏れを受けて常松は潔く引退を決断したのだ。
プロの世界を目指す野球人たるもの、退路を断って志望届を提出し、夢破れたのちに初めて引退の選択肢が脳裏に浮かぶものではないのだろうか。常松の場合は、就職最難関とされる外資系金融企業の内定を得ながら今秋に入ってプロ志望届を提出し、指名がなかったことを受けて潔く野球を引退し、ビジネスマンに専心することを決断した。
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ところが、事態はさらに予想外の展開を辿(たど)る。
米国メジャーリーグのシカゴ・カブスからマイナー契約のオファーが届き、常松もメジャー挑戦(渡米)の準備に入っているという。
“進路”が二転三転しながら、結局は最も成功が難しい茨の道を選択したようにも映る常松に現在の心境とこれまでの野球人生も振り返ってもらうべく、日吉(神奈川県横浜市港北区)の慶大グランドを訪ねた——。
カブスと面談「すべて英語で…」
――いちどは決心したゴールドマン・サックスへの就職を翻意し、米国で現役を続行して、マイナー契約からメジャーの舞台を目指すということで間違いないでしょうか。

