熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「クボとカマダの2シャドー、DFは…」“W杯推奨スタメン”を日本通ブラジル人記者がズバリ予想「3人のサプライズ候補はコスギと…」26人争いも
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沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/06/13 17:00
北中米W杯まであと1年。現状でスタメンを組むとしたら……日本通ブラジル人記者がズバリ答えた
「事実としてはそうなんだけど、2試合とも内容では日本が圧倒していたし、今回の試合の日本はベストメンバーから遠かった。日本がすでにW杯出場を決めていた、という状況から考えても、悲観するには当たらない」
――この試合で良かった、期待に応えられなかったと感じる選手は?
「最終ラインの中央に入った渡辺剛は、空中戦で非常に強く、オーストラリアのCFをほぼ完璧に封じた。この試合が最終予選初出場だった藤田譲瑠チマは、攻守両面で貢献した。その藤田とダブル・ボランチを組んだ佐野海舟も、対人守備の強さを発揮した。代表初出場の平河悠は右ウイングバックに入り、積極的にゴールを目指した。
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一方で左ウイングバックを務めた俵積田晃太は、非常に能力が高い選手なんだけど、プレーの選択ミスが多かった。CFとして先発した大橋祐紀は、今回もゴールという結果を残せなかった」
クボとカマダのゴールは美しかった
――その5日後に大阪で行なわれたインドネシア戦は、ボランチの遠藤航、MFの久保建英と鎌田、CF町野修斗ら主力が先発。前半15分、三戸舜介からのクロスを、鎌田が頭で決めて先制すると、その4分後にも左CKから久保が個人技で加点。前半だけで3点を奪い、後半にも3点を加えて快勝した。
「今の日本は、早い時間帯に点を取ると、一気に試合を決めてしまう。かつてブラジルが強かったときも前半のうちにポンポンと点を取って相手をねじ伏せたんだけど、それを思い出させるような見事な攻撃だった」
――日本の6得点の中で、ベストゴールは?
「前半最後の得点だね。久保からのスルーパスを受けた鎌田が相手守備陣を翻弄し、余裕たっぷりに決めた。美しいゴールだった」
――この試合のMVPは誰だと思いますか?
「鎌田、久保、町野の3人が同じくらい素晴らしかった。強いて選ぶとすれば、前半、2点を奪って試合を決めた鎌田かな。個人的に言及したいのは町野。久保からの巧妙な浮き球パスを決めた得点以外にも、サイドへ流れて決定的なパスを繰り出した」
2人は同じ絵を描けているんだろう
――久保はエースナンバーである背番号10を付け、なおかつキャプテンを務めた。
「森保監督の彼への期待の表われだね。1得点2アシストの活躍で、守備面でも貢献した。今回の予選全体のMVPを選ぶとしても久保だ。当初はレギュラーですらなかったけれど、次第に実力を発揮して、最後には攻撃の中心となった」
――「久保と鎌田が一緒にピッチに立つと、極上の化学反応が起きる」という声があります。

