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原辰徳が激怒「何のサイン出してんだ!」ヘッドコーチが監督室に呼ばれて…岡崎郁が明かす“原政権のウラ側”「東京ドーム使用料…練習で800万円」
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岡野誠Makoto Okano
photograph bySankei Shimbun
posted2025/06/01 11:01
2011年から2シーズン、巨人ヘッドコーチとして原辰徳を支えた岡崎郁(右)
「原監督はドームを使いたがりました。試合をする場所で練習をした方がいい、と考えていたのかもしれない。ただ、人工芝だとノックや走り込みをしづらいので、僕はよみうりランド(ジャイアンツ球場)派でした。場所が決まると、運営部長に連絡をするんですよ。ヘッドになって2年目の時、初めて知って驚いたことがありました」
東京ドームで練習「1日で800万円」
岡崎:来週の月曜、よみうりランドでお願いします。
運営部長:わかりました。去年に比べて、ジャイアンツ球場での練習が増えてよかったです。
岡崎:なんで?
運営部長:東京ドームは1日の練習で800万円払うんですよ。
岡崎:え!? そうなの?
「当時はまだ球団と球場が一体化していなかったですから、グラウンド代や警備代などで800万円掛かったそうです。試合になると、1日貸し切りで4000万円でした。地上波で毎試合中継している頃は放送権料が1億円入っていたからプラスになっていたけど、もう減っていましたから、大変だったみたいです。ジャイアンツ球場ならタダですからね」
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運営部長:本当に助かります。
岡崎:そんなに掛かるの? 知らなかった。じゃあ、これから全部よみうりランドにしよう。だから、俺の給料ちょっと上げるようにして(笑)。
「原監督も、800万円掛かるなんて知らなかったと思いますよ。耳に入ったとしても、あんまり気にしなさそうですけど。練習場所や日程に関して、僕が『こうします』と言えば、原監督は『わかった』とほとんど受け入れてくれました。たまに、『休むのも大事だぞ』と練習をしない時はありましたけどね」
「いや、女性といるかもしれないですし」
原は岡崎を信頼していた。監督室を訪れる際、ドアをノックすると、こう言われた。
原:なんでノックするんだ?
岡崎:いや、女性といるかもしれないですし。
原:いるわけないだろ(笑)。お前はノックしないで入ってきていいよ。

