欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「日本代表戦で解任された監督」がバルサ再建…才能覚醒ヤマル17歳に引退撤回ベテランGKの涙「失点が多くて危うい」のにマドリー撃破2冠のナゼ
text by

中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2025/05/21 11:00
クラシコ勝利、そして2冠を達成したバルサ。ヤマル、ラフィーニャらチームは再生のサイクルにある
特筆すべきだったのは、昨シーズン後に引退を表明していたシュチェスニーだろう。今シーズン序盤に正GKのテア・シュテーゲンが長期負傷離脱したことで白羽の矢が立ち、現役復帰。当初はサブだったもののシーズン終盤はゴールマウスに立ち続けた。クラシコの勝利後には、ピッチへ座り込み涙を見せ感極まるシーンがあった。
さらに来シーズンになれば新カンプ・ノウスタジアムでの試合が待っているはず。クラシコでのモンジュイックは熱狂していたが、カンプ・ノウでの熱狂にはほど遠い雰囲気だった。
10万人のブーイングは新カンプ・ノウに帰ってくるか
思い出すのは、2010年、カンプ・ノウでCL準決勝2ndレグのバルサ対インテル戦を撮影した時のこと。
ADVERTISEMENT
インテルを率いるのはモウリーニョだった。1-0でリードするバルサだったが、1stレグの結果からあと1点を奪わないと敗退が決まってしまう状況だった。
選手を鼓舞する10万人の熱狂、相手指揮官や選手への容赦ないブーイングが、ピッチと観客席の間にポジションを取ったカメラマンに向かってきているようにさえ感じられ、恐怖を覚えるほどだった。
冒頭に記したエスパニョール戦で優勝を決めたバルサは、市内をパレードして国王杯との2冠を祝した。まだシーズン終了とはなっていないが、新スタジアムでのバルサの躍進がすでに待ち遠しい。

