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バレーボールPRESSBACK NUMBER
「こんなあっさり勝っちゃうのか…」男子バレー関田誠大は“運命の第3セット”で何を考えていたのか「東京五輪よりは絶対、上にいけると思っていた」
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byKaoru Watanabe/JMPA
posted2024/09/30 11:07
パリ五輪の激闘を振り返ったセッター関田誠大(30歳)。メダルには届かなかったが、司令塔にとってどんな大会となったのだろうか
エースの劇的なカムバックに映ったが、司令塔はクールに振り返る。
「いつも通りですよね。上げて決まれば上げるし。決まらなかったら別のとこに上げるし。決まってたんで、どんどん乗せていこうとは思って、彼に託した場面は多かったと思います」
この試合、石川は実に61本ものスパイクを打った。チーム2番目の西田有志(大阪ブルテオン)が34本だったことからも、いかに託していたかがわかる。
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日本は持ち味の守備が機能し、決めるべき人が決め、第1、第2セットを奪った。
「『あ、こんなあっさり勝っちゃうのか』って……。でもそんなわけないだろうなとは、3セット目をやりながら思っていた。それでも接戦の中、僕たちはいい流れでラリーを取ったり、ディフェンスしたり、いいプレーが出ていたので、『これはいけるぞー』とは、心の中で思っていました」
日本は第3セットで24-21とマッチポイントを握った。だがやはり、あっさり終わることはなかった。ここからの展開を司令塔はどのように見ていたのか、聞いてみたのだが――。
〈後編に続く〉