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バレーボールPRESSBACK NUMBER
「もっと極めたい」セッター関田誠大(30歳)はまだまだ燃え尽きていなかった…パリ五輪が新たな出発地点に「ジェイテクトで日本一に」
posted2024/09/30 11:08
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Asami Enomoto/JMPA
バレーボール男子日本代表・関田誠大(30歳/ジェイテクトSTINGS愛知)のインタビュー。後編は「4年後のロサンゼルス五輪について」。責任の重さを知るからこそ明言は避けたが、頼もしい言葉を聞くことができた。【NumberWebインタビュー全2回/前編も公開中】
これほど覚えていないものなのかと少々驚いた。
パリ五輪準々決勝・イタリア戦第3セットの終盤について、セッター関田誠大に聞いた時のことだ。
24-22までは記憶していた。22-21の時点でワンポイントブロッカーとしてコートに入った宮浦健人(ジェイテクトSTINGS愛知)と交代し、関田はベンチに下がっていたからだ。
石川祐希(ペルージャ)のスパイクで連続ブレイクを奪い24-21と一気にマッチポイントを握った時は、コートの外からこう考えていたという。
「いけるだろうっていう気持ちがあったし、もう、『いってくれ!』という思いでした。なるべく1回で終わりたいなとは思いました。1点でも取られたら、追いつくチャンスを相手に与えてしまうので。なんとしても1回でいけたらなと」
だがイタリアがサイドアウトを取り、24-22となったところで、関田がコートに戻った。そこからの記憶をたどり、関田はこう続けた。
「絶対(サイドアウトを)切らないといけないなっていうところで、石川には託したんですけど。確か……そうっすよね? たぶんそうだと思います」
託されたのは石川に違いないが、あの時、トスを上げたのは高橋藍(サントリーサンバーズ大阪)だった、はずだ。
だが関田がそう言うならそうだったのかも……と、こちらも記憶とノートの記録に自信がなくなってしまった。