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「みんなが周りにいて…」伊東純也が浮かべた“苦笑い”の理由…なぜいつもより饒舌だった? ミックスゾーンで語った代表復帰戦“本当の思い”
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/09/06 17:00
約7カ月ぶりの代表復帰戦で、途中出場ながら1ゴール2アシストをマークした伊東純也。サポーターの大歓声に頭を下げるシーンもあった
いつもより饒舌な伊東純也が語ったこと
中国との力の差は歴然としていた。とはいえ、30分強のプレータイムで3つのゴールに関わったのだから、復帰戦としては上々だろう。
右利きの伊東と左利きの堂安が揃うことで、右サイドからの攻撃のバリエーションは多彩になる。6月のシリア戦に続いて採用した3-4-2-1でも、4-2-3-1でも、推進力のあるドリブル突破はチームの大きな強みだ。
ミックスゾーンでの伊東は、いつもより饒舌で表情が柔らかい。一部週刊誌による報道が原因で日本代表から離れ、様々な種類の視線にさらされてきた日々に、この試合でひとつの区切りがついたという安堵感が、彼を包んでいたのだろう。
「いやまあ、ホントに悔しい時間もありましたけど、チームでうまくやって、代表とはうまくコミュニケーションを取っていました。最終予選からしっかりやるっていうふうになっていたので、しっかりできればなと思っていました。試合にはスムーズに入れましたし、連係の部分も良かった。いままでより周りの人たちが喜んでくれたので、自分もより嬉しかったなというのがありますね」
思いがけない空白期間を経て、日本代表でのストーリーが再び動き出した。フラッシュインタビューで今後について聞かれると、「まだ始まったばかりなので、次しっかり勝つことが大事だと思います」と話した。ミックスゾーンでは、違う答えを用意していた。
「応援してくれてる人のほうが多いと思うので、それに応えるだけかなと」
家族や知人、友人や関係者はもちろん、名前も知らない人が自分を応援してくれている。ピッチに立つ責任感と使命感は、これまでよりも深く大きくなっているのだろう。自らのプレーをさらに輝かせるモチベーションを得て、伊東は日本代表の力となっていく。