酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「サイ・ヤング賞腕カイケルがロッテに来るけど」バウアーはスキャンダル禍で来日、ドジャースで最多勝ペニーは…メジャー大物投手の日本成績
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byElsa,Adam Hagy/Getty Images
posted2024/08/01 11:02
サイ・ヤング賞受賞経験のあるダラス・カイケルとトレバー・バウアー。メジャーで一線級だった投手が日本に来て残した成績は?
とはいえバウアーはプライベートのスキャンダルによってMLB球団と契約できなくなって、NPBに来た側面がある。それがなければ今も第一線で投げていた投手のはずだ。
しかし他の4人は「MLBで投げることができなくなって」NPBに来たわけだ。当然、力が落ちていたわけで、NPBでも通用しなかった。
ダラス・カイケルの103勝は、21世紀以降にNPBに来た投手では、ブラッド・ペニーに次いで多いが、彼もMLBでのオファーがなくなりNPBを選択している。
投手出身のロッテ吉井理人監督には、何らかの勝算があるのかもしれないが、どこまで通用するのか。
屈指の技巧派、守備も抜群の“黒サンタ”を見られるか
往時のカイケルは、MLB屈指の技巧派だった。「ブラックサンタクロース」と言われた風貌も、NPBでは絶対に見られないものだ。またカイケルは抜群に守備の良い投手として知られ、投手のゴールドグラブを5回も獲得している。
そういう点ではぜひマウンドを見てみたいが――近年の実績では大きな期待はできそうにないのが正直なところ。その見立てをカイケルは覆すことはできるか。