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「ナカタやホンダも20歳時は無名。そう考えるとクボは」最高点7.5は久保建英でも三笘薫でもなく…ブラジル人記者が森保・大岩J欧州勢を採点
posted2024/07/02 11:04
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Yuki Suenaga
日本代表6月シリーズでも力を見せた久保建英、南野拓実、堂安律はそれぞれのリーグで活躍した。彼らの評価についても日本通のブラジル人チアゴ・ボンテンポ記者に聞いてみた。
クボは23歳にしてスペインのスター選手になったね
――久保建英は23-24シーズン、ソシエダ2年目でCL決勝トーナメント進出に貢献。23年9月には4ゴールを挙げるなどの活躍がありました。
「6月4日に23歳となった久保は、もうこの年齢でラ・リーガのスター選手となったね。昨シーズンに続いて今シーズンも、何度も試合のMVPに選ばれている。これは久保が、本物の一流選手になったという証明だろう。“日本のメッシ”などと評されて本人も難しい時期を過ごしたと思うけど、周囲の雑音に惑わされずよくやっていると思う」
――久保についてはバルサの下部組織に入ったこともあり、日本では10代前半の頃から過大な期待がかかっていました。
「僕も強調しておきたいことがある。彼が10代の頃に『久保はそんなに大したことはない』という論調を見た。実際に僕自身、何度も久保について聞かれたけど、答えは一貫して『彼はまだまだ若い。評価するには早すぎるんじゃないか?』というものだった」
――たしかに久保に対する視線は、他の選手に比べて“物差し”が違うような印象でした。
「たとえば、本田圭佑の20歳頃を思い出してほしい。名古屋グランパスで頭角を現していたけど、世界的にはほぼ無名な選手。中田英寿だって、フランスW杯後のペルージャ移籍でスターダムへと駆け上がったけど、その当時でも21歳だ。フットボーラーには時間が必要なんだ」
――なるほど。
「そういった意味ではソシエダにフィットして、日本代表でもその経験を還元している。絶妙なパスがオウンゴールになったりして久保にスコアポイント(ゴール、アシストの合計値)がつかないケースが多いのは、少しかわいそうだけどね(苦笑)。23歳にしてラ・リーガのトップクラスになったことはスゴいことだし、このクオリティのプレーを続ければ、さらなるバージョンアップが期待できるよ。あと余談だけど久保のいとこが、高校生にして陸上で日本ナンバーワンになったそうだね。アスリート性に優れた家系なんだろう」
クボへのメガクラブの“熱視線”は続くはず
――陸上日本選手権の女子800m決勝を制した久保凛ですね、よくその情報まで(笑)。久保建英についてのバージョンアップということでは、所属クラブもしかりかと。“移籍の噂”はネットメディア中心に駆け巡っています。